Such a lovelyday | ナノ




資料室と秘書課を往復するのが面倒くさいからまとめて持って行ってしまおう。

…多分行ける。


思ってたよりも厚みがあるからか、歩く度にファイルがずれるけどエレベーターさえ乗り込めば後はすぐ。

ファイルの角でボタンを押すとエレベーターが直ぐに来てドアが開いて…その先に居たのはツォンさん。

よりによってこんな格好の時に会うなんて…
と、思ってたらツォンさんも少し驚いた顔をして開延長ボタンを押してくれた。

「何ていう持ち方を…」

そう言って私の腕からファイルを綺麗に整えながら取って持ってくれた。

「あ、すみません…大丈夫です!直ぐですし…持っていけます」

「フロアのボタンを押してくれ」

何を言ってるんだと困ったような笑いを零して、そのままファイルを持ってくれていた。
調査課のツォンさんとはたまにしか業務的な話をしないけど、優しいな。

秘書課のあるフロアに着いて、もう大丈夫ですとファイルを受け取った。ちょっと名残惜しいけど…。

「忙しいのにありがとうございました、ツォンさん」

貴重な時間をしょうもない事に使わせてしまったなとしょげていたら

「今度コーヒーでもご馳走してくれ」

優しい笑顔でそう言って、地下3階まで降りて行った。



調査課まで行く口実が出来た!
後で差し入れ持って行っちゃおう。

勿論先輩たちには内緒で…


Thank you!!



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