※欲音ルコ×ルークのつもりで書いた何か

「ルーク――散歩行こうぜ散歩――――!」
 バン! と豪快にドアを開け、2メートル弱のお子様はリビングに飛び込んだ。手にはリード付きの首輪とフリスビー、更に財布等を常備した小さなバッグと完璧な散歩スタイル。
「えー……」
 が、肝心の犬――今は人だが、は薄いリアクションを返す。ルコはぶうと頬を膨らませて、
「なんだよーいつも尻尾振って付いてくるくせにー」
「熱いんだよコンクリとかマンホールの上とかさ! 肉球焦げる!」
「えー! でも犬は運動させろって言うじゃんかよー」
 珍しく断られて、機嫌を斜めにした12歳児は尚も踏みとどまる。
「後でミコとフリスビーして運動しようと思うので今日のお散歩はいいです」
「おーれーがーさーんーぽーにーいーきーたーいーの――――!」
「あーもう一人でいけよ!」
「ルークと! 一緒が! いいです!」
「っ、」
 真向からの主張をうっかり正面から受け止めてしまい、ルークは一瞬言葉を詰まらせたが、そこで折れはしなかった。
「デレですかそうですかそうなんですかでも俺は引きこもりたいんだよ!」
「よしわかったじゃあ寝よう」
「切り替え早へぶっ!」
 言うが早いか、ルコはルークを枕に寝転が――否、倒れ込んだ。鍛えた腹筋は頭を乗せるには些かクッション性に欠けるだろうに。
 と、言うか。
「ルコさん」
「何?」
「すさまじい所にあたってんだけど」
「あててやってるんだよー」
「マジ勘弁してくれよ……枕なら犬ん方がいいだろ」
「でも俺サイズの抱き枕ってないじゃん?」
「…………」
 何この子、こんなデレキャラだっけか? いやデレデレキャラではあったけども。ルークは顔を背けつつ、あのさあ、と口を開く。
「なんかあったのか? いつにねえ感じだけど」
「んー」
 腹のあたりを見下ろす。ツインテールで顔は見えないが、人の腹に口をもがもが押さえながら――かなりくすぐったいのだがそこは堪えてやる、沈黙の後、蚊の鳴くような声で、ぽつりと。
「たまには設定に忠実に、とか思った」
「……あ、そう」
 ならいいか。なんだかどうでもよくなって、思考を放棄した。






「……ってちょっと待てそこで寝たら俺のヘソによだれが」
「zzZ……」
「寝るな一旦起きろ起きてくれええええええ!」




あとあがき:るこるくと言われたのですがこれるこるくなのそれともるくるこなのどっちなのかわかんないのでもう限りなくBLに近いなにかと言うことで全力でお茶を濁します綾鷹が如く。急いで書いた所為か箇条書きっぽくなってしまったクソウ。
どうでもいいですがURLの一番後ろの数字が丁度65でした。ちょっぴり嬉しい偶然。
2012/6/22


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