狸に恋する
「おーい、起きてー!」
目の前でぐーすか寝てるマークさん
相変わらず激しいサッカー部の練習の後、みんなはぞろぞろと帰っていった
私も帰ろうとした・・・ら、部室の電気が夜の学校には眩しくみえた
珍しく消し忘れたのかな、なんて思って部室に向かうと
中でマークさんが寝てましたとさ。
「風邪ひきますよー」
困ったなぁ、まったく起きない
整ってる顔をじっと見て、ドキドキした
「本当に寝てますよね?狸寝入りじゃないよねー?」
返信はない。
「す・・・・」
普段だったら言えない一言、こんな時くらい、
「・・・き」
言ってみたくなるものだ
私は恥ずかしくなって部室を出た。
馬鹿みたいだ。
私が出た後すぐに部室の光は消えていたんだとか。
狸に恋する