小説 | ナノ


私じゃないよ


倉庫を開けて目についたのは無残に荒らされたボール達

「まただ…」

最近、サッカーボールが何者かによって壊される事件がおきている
雷門は最近、有名になったから仕方ないけれど
これはあまりにも酷い。

みんなで犯人を探そうとしているが円堂君がそんなのやめようと言ったことから犯人を探していない

私はかたずけるために落ちている釘を拾った
誰がこんなことを…

使えなくなったボールに片手において心を痛めた

「なまえ……?」

後ろから声がした風丸君だ

「お前がやったのか?」

「え?違う、違うよ!?」

この状況だけ見れば怪しいものだが私は本当にしていない

「じゃあ…なんで」

「かたずけようとして…」

「…そうか」

誤解が解けて良かった。
私は犯人じゃないしこんなことで誤解されたくない

「風丸君、私かたずけてるから。練習してきて良いよ」

「…でも」

「私一人で出来るよ」

「…じゃあ頼む」

風丸君のちょっと悲しそうな顔が見ていられなかった。
私もそんな顔をしているんだろうな…

風丸君はグラウンドに戻っていく

遠くで話し声が聞こえた
他の人が倉庫に来るのかな

私は釘を持ちながら別の使えなくなったボールに近付いた

「わっ!」

足元にあったボールに気付かなかったおかげで転だ。結構痛い
その衝撃で
私の持っていた釘は使えなくなったボールへ突き刺さる

心底、違うボールに刺さらなくて良かったと思った。

「なまえちゃん…だったんだね」

私が入口に視線を向けるとそこには秋ちゃんと春奈ちゃんがいる

「あ、ちが私じゃ」

「だって、今見てましたよ」

「そうじゃなくて私はかたずけようと」

二人の視線が転んだものよりも痛い。
弁解は出来ないようで犯人は私に決まり始めている

「違うよ私じゃないの」

焦りからか同じような言葉しかでなくて

みんなから突き刺さる視線や言葉とか
そういうも始まりつつあって

私は体温が冷めるのを感じた

唯一、風丸君だけが私じゃないことを知っている。





「やっぱりそうだったか」と悲しそうな風丸君の顔を見るのはあと10分後










アトガキ
風丸夢…か?嫌われの始まり的な何か



私じゃないよ








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