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 嫉妬

凛が機嫌悪いみたいです
…いや、怒ってるみたいです


「ねぇ、凛」
「……」
「凛?」

プニプニッ
ホッペをつつく

「…お前、真琴の家に行っただろ」
「うん、行ったね」
「それ、わざと?」
「は?」
「俺を怒らせたいわけ?」


どーして凛を怒らせなきゃいけないのさ


「あのね、怒る凛ほど苦手なものはないよ」

凛、怒ると暴走するんだもん
もう、身に染みて分かってる

「なら、なんで真琴の家に行くんだよ」
「なんでって…料理の手伝いだよ?まこちゃん1人で兄弟たちの料理作るっていうからさ」


その日、まこちゃんの両親はお出かけしたらしい


「なんでお前がそこまですんだよ!俺って名前の何?」
「彼氏だよ」
「なら、他のヤツのとこに行くんじゃねぇよ!!」
「…嫉妬?」
「だったらわりぃかよ!」


凛が嫉妬?


「ふふ、」
「…んだよ」
「可愛いなーって思って」
「はぁ!?ふざけんなっ!」

そんなこと言って顔が赤いぞ

「あのね、凛」
「あ?」
「私は凛が一番で、凛しか見てないよ」

もう凛しか見えない

「俺もだっつーの、バーカ」


…機嫌が治ったみたいです


「あ、まこちゃんのことだけど」
「真琴?」
「なんで家に行ったか」


また機嫌が悪くなった


「あのね







私とまこちゃん








いとこなの」





「…」
「驚いた?」
「マジ?」
「言うの忘れてた」



嫉妬して嬉しかったのは
彼には内緒♪



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