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 メガネ

凛はテストに向けて勉強してる…はずなんだけど


「ねぇ、凛。私、これ習ってないから分からない」
「マジかよ…」
「てかさ、私、凛と同じ学校じゃないんだから勉強教えてって頼むのは間違ってるよ」
「……まあな」


なんで、私が凛の勉強教えてるんだろ?
ハルとかマコのほうが頭いいんだけど


「名前って勉強するときメガネかけるのか?」
「まあね」
「雰囲気違うな」
「……凛もかけてみて」
「やだね」

むぅ…

「ていっ」
「おわっ!」

おおー

「めっちゃ似合う!凛カッコいい!!勉強できる男だね」
「バーカ、元から勉強できるっつの」
「はぁ?じゃあなんで私呼んだの?」
「お前と一緒にいたいからだろ」
「ふぇ!?」

な、なに!?いきなり…

「いつもハルとか真琴といるんだろ?彼氏の俺が隣にいれないとかムカつく」
「学校違うから仕方ないよ」
「いつでも俺は一緒にいてーんだよ」
「今日の凛は可愛いね」
「可愛い…か」

ドサッ

「たまにはイメージが違う俺もいいだろ?」
「いや、押し倒してる時点でいつもの凛だし」
「そういえばそうか」


私を起こしてくれた


「私は貴女を離しませんので覚悟してくださいね」
「……離さないで」
「畏まりました」


ぎゅっと抱き締めた凛はとても優しかった


メガネをかけて、言葉遣いが違う凛にドキッときたのは秘密



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