イタズラと嫉妬




「ギャァアァァッッ!?」
「ちょ、リン、!?」

本日もライナーの雄っぱいを後ろから鷲掴み成功。やっぱり(ちょっと変態チックな)イタズラは最高だね〜。ライナーがベルトルトと話してる隙に後ろからシュッと手を出してやった。するとライナーは叫び、ベルトルトは焦り…。

「ふふん、成功成功♪」
「リン…良い加減やめてくれよ……」
「むぅり〜♪やめられない止まらない〜♪」

成功したことが嬉しくてスキップでその場を離れる。わたしのこのイタズラにやられた人はたくさんいる。その度にみんなの面白い反応がみれてわたしは楽しくて楽しくてしょうがない!

「リン」

と、自分の部屋に戻ろうとした時、誰かに声をかけられた。

「ん?あ、マルコかぁ!どうしたの?」
「どうしたもこうしたも、またイタズラしたんだって?」
「そう!今回はライナーに!後ろから雄っぱいを鷲掴んでやったよ!」

誰かと思えばそれは呆れ顔をしたマルコで、わたしがそう答えるとハァーと大きなため息をした。

「リンはそういう事ばっかりやって…恥を知れよ…」
「っへへ、だってみんなの反応が面白いし…!」
「だからってなぁ…」

マルコは真面目だなぁと思うと、わたしの脳裏に良いイタズラが思いついた。これはちょっとアレかもしれないが…マルコならできる!そう感じ、わたしはイタズラをすることにした。

「マルコマルコ、」
「ん?なん……っ!?」
「まぁまぁそう真面目にならずに!じゃあねー」

わたしはなんだと言いかけたマルコのほっぺにキスをして、部屋の方へ歩き出した。すっごい顔してたなぁ。


  *


朝、食堂へ向かう途中にクリスタがいたのでおはようといいつつさりげなくお尻を触っておいた。食堂へつくとジャンがミカサに見惚れていたのでやっぱりお尻を触っておいた。

「っだぁ、またお前か!」
「おはよう、ジャン!」
「おう、おはよう。…じゃねぇよ!おいマルコ、こいつになんとか言ってくれよ!」

ジャンは隣にいたマルコに助けを求めていた。あ、そういえば昨日すごい顔してたなとか思い出してちょっと笑ってしまった。

「っ、リンちょっとこっち来て。」

マルコはわたしの手を掴み、食堂のすみへ連れて行く。わたしもジャンもものすごい驚いた。わたしの手を掴んだマルコの手は結構力が強く、すみへついて手を離された頃にはその部分が少し赤くなっていた。そこを眺めていると視界がちょっとばかり暗くなったので何かと思うとマルコにいわゆる壁ドンというものをされていた。

「リンすまない…」
「マルコ、どうしたの?」

マルコの顔を見上げると、何か切羽詰まった顔をしていた。

「僕は、本当にひどい人間だと思う。」
「だから、どうしたの?」
「君のしているイタズラに嫉妬しているんだ。リンの事が好き。だから、っ」

最初はなんのこっちゃとわからなかったもののその意味を理解してわたしはびっくりした。

「へっ…!?マルコ、が、その、わたしのこと?好きと?」
「いきなり本当に…。ぼくもこんな事しておかしいと思うよ…。」

またハァとため息をつき、壁に頭をつけた。わたしの真上にマルコの顔、この状況はやばい。やばい。やばいと思い、私のした行動もやばい。真上のマルコにキスをした。今度は口に。

「えっ…と……リン、それはどういう意味だ…?」
「わたしはマルコの事、嫌いじゃないよ?」

もう自分でいってる事がわからない。アレ。わたしはただイタズラ好きなはずなのに。案外近くにあったマルコの顔にすごくドキドキしているの。そしてわたしの言った事に目を見開いてるマルコに更にドキドキする。

「……どういう事?」
「でもまだ恋愛の好きじゃないの、だから、好きにさせてよ、マルコの事…。イタズラも、マルコだけにする、から…。」
「わかった、僕は絶対リンに好きと言わせるよ」

目の前で笑顔になった彼の顔がとてもかわいくて、わたしも笑顔になった。いきなりごめんねと笑った彼は戻ろうかとまたわたしの手を掴み、先ほどいた場所に戻った。

「な、なんだお前ら、つつつ、つ、付き合ってたのか!?」
「そんなんじゃないよ、ジャン。」
「でもねー、これから付き合う予定、かな?」

へへっと笑うとマルコも笑顔になった。


さてマルコはどのくらいでわたしに好きと言わせられるだろうか。

その日からわたしのイタズラ対象はマルコだけになった。






好きと言えるその日まで!
わたしは!イタズラを!やめない!



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