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付き合ってる承花(たぶん)
短いです。










ぱちん。 ぱちん。




───どっちか選べ。

『はあ?』

───だから、耳かきか爪きりか。

『…選ばないという選択肢は』

───あるわけねぇだろ、

『……』




 ぱちん、 …ぱちん。



───どっちだ?

『…もう答えたじゃないか』

───そうじゃねえ、足か手かって話だ。

『あっ、足なんて頼めるわけないだろう!?』

───あ?なんで。

『なんで、って…』




ぱちん。



「…じょ、じょうたろう…」
「…んだよ、まだ何かあんのか?」
「大いにあるよっっ!!は、恥ずかしいんだ、早く済ましてっ…」
「それはできねぇ相談だな」

ぱちん。

「恥ずかしがらせるのが目的だ、悪いな」

ぱちん、

「〜〜〜、もうじゅうぶんだろ…」
「足りねえな、」
「…ちょ、ちょっと、なに手止めてるの、」
「これ切ったら終わっちまうだろが」
「分かってるよ、ていうかだから急かしてるんだよ!ねぇほんと、頼むから…っ」
「…、」

ぱちん、 ぱちん、

「…なあおい、今すぐ指の数増やせねえか」
「そいつは無茶だろ承太郎」
「じゃあ今すぐ爪伸ばせねえか」
「………きみって案外かわいいやつだな…」


ぱちん。


「…おらよ」


───ちゅっ


「ーーーーッ!!!!」
「終わったぜ、お姫様?」
「だっ、だっ、誰が姫かああ!!ばかああああ!!」


(ああだけど僕の足にキスを落とした承太郎が王子様のようだなんて、僕も存外ばかやろうだ!)











(2010/02/25)
(2011/04/01)
もちろん私が一番ばかやろうだ


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