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『あのさ、近い』
梓「知ってる」
『じゃあ離れよっか』
梓「なんで?」
今、木ノ瀬梓との距離は5cmあるかないかぐらい。
彼の部屋で本を読んでいて、顔をあげたら
目の前に大きな目を持った綺麗な顔があった。
それもかなりの近距離。
『本が読めないでしょ?』
梓「うん、そうだね」
『だからさ、』
梓「あのさ、南」
離れて、って言おうとしたときには
梓の言葉でふさがれて、
だんだん大きい目が近づいてきている。
『ちょっと、近っ、っ』
そのまま静まりかえった部屋に、リップ音が響く。
梓「本の相手じゃなくて、俺の相手もしてよ」
自分でも顔が赤くなるのが分かる。
梓のしてやったりの顔がムカつく。
『相手してほしくて近距離にいたんだ』
梓「うるさいな、文句あるの?」
少し赤くなった彼の顔がなんとなく可愛くて。
おもわず読んでいた本を閉じて、
今度は自分からリップ音を出しにいった。
近距離
(ねぇ、なんでそんな可愛いことするの?)
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あー、されたいという妄想\(^o^)/
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近距離