KAITO*MEIKO (+リンレン)
「メイコ姉、trick and treat!」
「それ、曲名でしょ？」
「まあ確かにアタシらのだけど…
お菓子くれたらイタズラサービス付きだよっ！」
「あらあら、どんなイタズラしてくれるのかしらね。」
「わーい！みかん味のアメちゃんだあ！じゃあメイコ姉にはねぇ…、
ぎゅーっとしちゃおっかな！」
「フフッ、可愛らしい小悪魔さんだこと。…レンは何か私にイタズラする気はあるの？」
「オレはtrick or treat。」
「ハイ、バナナケーキ。」
「サンキュー、メイコ姉。」
「めーちゃんめーちゃんめーちゃん
trick and treat！」
「却下。」
「ええっ！何でよ！
お菓子貰えてめーちゃんにイタズラ出来るなんて二度おいしいこと他に無いと思わない!?」
「アンタだけ得するなんて嫌よ。
そんなこと言うなら特製アイスはナシね。」
「うわああん！ごめんなさいー！
イタズラなんてしないからアイスくださいっ！」
（普通こういうときこそ
trick or treatでしょ。）
レン*リン
「リン、trick or treat!」
「やだ。」
「はぁ？おま…」
「だぁって、レンにあげるお菓子用意してないんだもん。あ、これはアタシが貰ったのだからダメだよ！」
「別にんなもん欲しかねーよ。」
「あーっ！くれた皆に失礼だよ！
言いつけてやるぅ。」
「そういう問題じゃねーだろ？
…つーか、お菓子貰えなかったら…どうなるのか分かってんのかよ。」
「へ？イタズラされるんでしょ？」
「バカッ！ちげー…いや、合ってるか。…だったら何で…。」
「へへへー☆レンがどんなイタズラするか楽しみなんだぁ！
さぁレンは何するの？」
「なっ」
「ほっぺに…落書き？」
「アホか！」
「じゃあおでこにベタな肉？」
「ちげーよ！
あーもーじっとしてろ！」
「……。」
「………っ！」
「あ！レンってば！」
（くそ、やっちまった…）
がくぽ*ルカ
「―ルカ殿、さっきから何をしておられるのだ？」
「あ、がくぽさん。皆さんにお渡しするお菓子の袋詰めですわ。」
「そうか。そういえば今日は巷で噂のはろうぃんとやらか。」
「外国では子どもたちがお菓子を入れるカゴを持って大人たちに
『trick or treat』と言ってお菓子を貰うんです。」
「とりっくおあ…」
「『お菓子くれなきゃイタズラするぞ！』って意味ですわ。」
「ほぉ…」
「……。」
「……。」
「…がくぽさんはこの呪文を言わないのですか？」
「私はお菓子よりも楽しそうにしているルカ殿を見ているだけで十分だ。」
（洋菓子が不得手だとルカ殿に今更言えぬ…。）
ミクオ*ミク
「ミっくん、イタズラするぞ☆」
「やれるもんならやってみろよ。
…その前に、お前言葉抜けすぎ。」
「へ？」
「何で理由もなくイタズラされなきゃならないんだ。
まぁミクだったら歓迎だけど？」
「ああ！ええっとねぇ…
ネギくれなきゃイタズラするぞ☆」
「普通お菓子だろ？あながち間違いじゃあないだろうけど…。」
「ミクはあまーいお菓子よりもネギが大好きなのです。」
「それは知ってる。
じゃあ何ネギが欲しい？」
「…下仁田ネギ？」
「あれウマいよな。だったらオレの苦いネ」
「ミクオ、アンタ何ミクに吹き込んでるの」
「あ…メイコ姉さんご無沙汰してますー。」
（ミっくんの言ってたのって何ネギなんだろー？）
MEITO*KAIKO
「めーくん！今日は何の日ー？」
「…かぼちゃパンツ履いた王子様がお姫様と舞踏会で踊る日。」
「ちーがーう！何で忘れるの!?」
「去年お前が言ったんだろ!?」
「え、そうだっけ？」
「じゃあ今年はどんな茶番だ、言ってみろ。ん？」
「茶番だなんて失礼な！
今日はええと…森に出かけた夫婦がお菓子の家を見つけた日！
めーくんと二人でお菓子の家に住むなんてすっごくステキ…」
「待て待て待て。いつからオレたち夫婦になんてなったんだよ！」
「そんなの始めから…」
「お前の妄想になんか付き合ってられっか！」
「ねぇーめーくん遊んでよぉ！」
「メイコと遊んでろ。」
「メイコどっか行っちゃったよー」
「ったく…だったらお菓子くれたら遊んでやる。」
「え」
「今日はそういう日なんだよ。
じゃなきゃ…イタズラだ。」
「あの…め、めーくん、アタシまだ心の準備が―いったぁ！」
「誰がやるかよ茶番なんざ。」
「ひどいよめーくん！」
（もう少し大人になったら付き合ってやってもいいけどな。）
帯人*咲音
「.........ん。」
「…？どうしたの？帯人くん。」
「…お菓子」
「ふぇっ？ …あぁ！
ゴメンね、持ってないや。」
「......そ。」
「―て、あのー…、顔近いよ？」
「…貰えなかったらイタズラしてもいいんだよね？」
「そりゃあそうだけど…んっ」
「ごちそうさま。」
「あっ、ちょっと帯人くん！
今のがイタズラなの!?」
「…さぁね。」
（さぁねって…。
ホントは帯人くんにあげるお菓子あったんだけどなー。）