「あのー…赤司君、」

「なんだい?」

「コレ、どんな状況…?」



「ああ、この状況?説明しようか?」なんて言いながら後ろから抱き付かれた私の胸をむにむにと揉む赤司の手を、とりあえずつねって止めさせる。「痛いな。」とか言いつつ、そのままその手を前に回して私の背中に顔を埋めるように抱き締めたのは、流石ちゃっかりしてる、なんて感想を持ってしまった。



「説明すると、」

「うん。30字以内ね。」

「………僕とカンナ、お風呂なう。」

「11文字!?」

「いや、読点含めると12文字。」

「挙げ足とらんでいいから。てか赤司がなうとか怖い。」



ただでさえ、猫足バスタブにぎゅうぎゅうで、少し汗ばんだ肌と肌がくっついて気持ち悪いのに、赤司がなうとか使うと気持ち悪い、っていうかもういっそ怖い。

あわあわがバスタブいっぱいに広がってるおかげで直に身体は見えてないけど、赤司が私の身体のラインをなぞるように撫でているからあまり意味がない。…っていうか、やめれ。



「いつまで騒いでるんだよカンナ。雰囲気作って。ほら。」

「や、ちょ、どこ触って…ひゃん?!」

「あ、そうそう。それでいい。」


内腿を撫でられて、オクターブ高い声が出てしまった。それに気を良くしたのか、赤司の手はぷにぷにとそこの感触を楽しむように握ったり開いたりする。一人の食事が寂しいから一緒に食べよう、なんて、嘘だろ、コラ。最初からこのつもりだったでしょ。だから今日雨だったのに、傘忘れたんでしょ。まぁ、私も忘れたけどさ。


ぷにぷにのあとには、同じ箇所を触れるか触れないかのところで焦らすように手が行ったり来たりして、これセックスしたい時の赤司の常套手段なんだよね、と、わかっているのに身体は反応して、びくりと肩を震わせてしまった。後ろでは赤司が、かなり妖しい顔で微笑んでいることだろう。


内腿を触っていない方の手が口元に伸びてくる。なにするんだろ、と靄がかかりつつある頭で考えていたら指が2本入ってきて口内を犯し始めた。ナカを弄られてる時みたいな音がくちゃくちゃと聞こえて、ただ口から出る音なのに少し恥ずかしい。やわやわと内腿を弄っていた手が胸に移動してふにゅ、と大きくもない胸を揉む。時折わざとらしく乳首に手のひらが擦れて「ひぁ!」なんて啼いてしまった。



「あか、ひ…、こえ、やら…っ」

「聞かせなよ、その可愛い声。」


お風呂場は声が響いて恥ずかしいから、本気で嫌なのに、ドSな赤司様は耳元で恥ずかしいセリフを吐いて、口を閉じようとする私の口を指で抉じ開ける。もうだめだ。犯される。



「あ、ひ…。やぁ…っ」

「やだ?随分な嘘を吐くね。」

「ひっ!らめらめ、あかひ!ちくび、やぁっ!」



嘘吐き、と色っぽい声で言われてぞくりと背筋を快感が上る。だめ、なんて形式だけの抵抗は、赤司の前では無意味だ。かぷりと首に噛みつかれて歯が当たる。それだけで裏返った声をあげてしまうのに、赤司は口を離した後、ぴちゃりぴちゃりとそこに舌を這わせた。



「ん、ぅ…、あぅ……」

「ふ、可愛いね、カンナ。」



可愛い、なんて普段絶対言ってくれない赤司のセリフ(しかも御丁寧に耳元でいつもより低い声で)に腰砕けになる。ふにゃふにゃの力の入らない手で、胸を弄る赤司の手を掴んでみてもすがっているようにしかならない。



「なに、腕掴んで……ああ、なんだ。こっちを触って欲しかったの?」



言うが早いか赤司の手は私の秘部に伸びて、お湯のせいで(おかげで?)よくわからないけどぐちゃぐちゃに濡れているであろうソコをするんと撫でた。ほんとに緩く触られただけなのに「やぁんっ!」なんて声が出て、盛大に腰をびくつかせてしまう。



「可愛いね、ほんとに……。ホラこのぬるぬる、お湯じゃないよね?」



入り口にくにくにと指を這わせながら、わかる?と尋ねられて、恥ずかしいからもう言わないで、という意味を込めて激しく頷いてみても、赤司はどこ吹く風。むしろ、そんな私の羞恥心を知ってか、よりやらしい言葉をかけてくる。それはもう、恥ずかしい言葉の応酬。

「カンナのココは口よりも素直だね。」とか、「僕を欲しがってヒクついてるね。」とか、「こんなにぐちゃぐちゃにして、そんなに挿れて欲しいの?」とか。口に入っていた手が胸に降りてまた弄り出して、もう自分の喘ぎ声にも、赤司の言葉にも耳を塞ぎたくなる。耳を塞ぐための肝心な手は、力がさっぱり入らなくて、意味なんかないんだけど。



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