「ねぇ…カンナ。」

「なぁに、征十郎?」


艶めかしく、気だるそうにソファーに座り、白い指を赤い髪に絡ませながら、視線だけを僕に向けるカンナ。いつからだろう。幼い時には心強く、物心つく頃には煩わしかったその存在が、異質なものになったのは。



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