飽き反芻

飽き反芻_愛と嫉妬と束縛 | ナノ
愛と嫉妬と束縛


「で、どうだった?」

フェイタンがハンター試験を受ける事を許してくれた2週間後、また、私の携帯にシャルから着信があった。電話取って開口一番にシャルがそう聞いて来たので返事を返そうと思ったらフェイタンが私から携帯を奪い、不機嫌そうにシャルに返事をした。

「かてにリノンを唆すのやめるね」

「人聞き悪いなぁ、一応クロロに相談したらリノンに頼んでみたらって言われたから聞いてみたんだけど」

クロロが私に受けさせろって言ったなんて初耳で、ホントかっとちょっとシャルを疑ったが、フェイタンはなんだかため息をつきながらも納得しているようなので、何かクロロとあったのかなと思った。

「諦め悪いね」

「なんだかんだ気に入ってるみたいだよ」

フェイタンは最悪ねっと眉を顰めながら言って、本日二回目のため息をついた。そんなに溜息ついたら幸せ逃げるよなんてありきたりな事をボーっと考えながら私は、フェイタンから昔貰った鞭をホルダーに引っかけて、鞄はいるかなっと鞄の中身を確認しながらどうしようと悩む。
どうせ、お金持ってないから財布もいらないし、ハンカチ?いるかな、後何か入れるもの。。無いか、いらないかな鞄。いや、着替えはさすがにいるか。試験は一週間後だもんね。

「で、結局どうするの?」

「受けるね」

「OK、飛行機と受験会場と合言葉メールで送っとくよ」

フェイタンがシャルとの電話を終えたことを確認しながら、私は自分が持っている鞄の中で一番大きめの鞄にとりあえず、一日分の着替えを詰め込んで、フェイタンのはどうしようかと悩んだ。

「ねぇ、フェイタンの服はどうする?」

「何してるね」

「荷造り?」

そう言った私に本日早くも三度目のため息をフェイタンはついた後、何しに出かけるつもりねっと言った。試験受けに海外に行くんでしょ?海外旅行って考えるとさすがに一日分の着替えじゃ駄目だったかと思って、一人でこれ以上大きい鞄ないんだよねっと呟くと、

「試験中は着替えれるかわからないね」

「え?試験って一日じゃないの?」

「もしかして、シャルから何も聞いてないか?」

そう言えば、どんな試験項目かって聞いてなかった。全然勉強とかしてないけど大丈夫かなっと途端に不安になってきたのと、試験が一日じゃなくて数日あるのは理解できるけど、試験中着替えれるかわからないって、どんな試験なの?

「試験会場までたどり着けるのは1割、試験を受けれても死ぬ奴もいるね」

自分から受けたいとフェイタンに言ったので此処でちょっと待ってそんな事知らなかったとは言えないので口には出さなかったけど。シャルめ次会ったら絶対許さない。ってゆうか、そんな試験に私ホントに合格できるのか自信ないし、しかも死者もでるって、そりゃフェイタンもダメって言うわ。外で働きに出るのとくらべてごめんなさいって心の中で謝りながら、私は鞄に服を詰めるのを諦めた。

「持て行くならこれ持て行くね、服のポケト入れとくと良いよ」

そう言って渡されたのは何時も毒を入れている瓶と同じ形の色違いでフェイタンお手製の解毒剤らしい。どんな試験か全然分からないけど、死人が出るような試験で、尚且つ、戸籍がなくても盗賊でも受けられる試験って、殺しが好きな犯罪者とかウハウハだろうなっと思った。



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