飽き反芻

飽き反芻_オポチュニスト | ナノ
オポチュニスト



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午後の授業も終わり
ルクレティアと図書室に行こうと思っていたが
ルクレティアは従弟に呼ばれてしまったので
私は今、1人で図書室に来ている

人があまりいない
奥の方の本棚に向かい目当ての物を探していた



(闇の魔術、闇の魔術・・・あった)



私はもともと、ヴォルデモートが好きだったし
スリザリン生であるわけで

だから、と言っては変だけれど
闇の魔法にとても興味がある

元の世界にいた頃は使ってみたいなぁとまで思ったこともあった
さすがにアズカバンには入りたくないので
今は使いたいとは思わないけど



「(もうちょっと)ん〜!!」



私は背伸びして手を伸ばしたが
11歳の私の身長ではすんなりとは取れず
手に掛かって傾いてはいるのだけど後もうちょっとの所で取れない



「呼び寄せ魔法を使っては?」


「え?あぁ!そっかぁ」



そう言えばそうだ
一生懸命、手を伸ばさなくても
呼び寄せ魔法を使えば直ぐにとれるではないか
何で気付かなかったんだ私



「アクシ」


―ゴツンッ


「ぃったぁ・・・・っ!!!」



本が落ちてきた・・・・・
けして杖を振り上げたからではない
もともと、傾いていた本が
勝手に落ちてきたのだ



「クスッ・・・・ッ」



誰???
私が頭を押さえて痛がっているのを見て笑っている
失礼極まりないプラチナブロンドボーイ!!!?
しかも、かなりのイケメソやん!
(何故に関西弁?)



「いや、失礼・・・」


「うん、凄く失礼」


「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」



しばしの沈黙
私は気に入らない事は気に入らないと言う
まぁ、昔は違ったけど
こっちの世界に来てからはお嬢様なんて言われて育ったし
日本人だった時みたいに謙虚にはなれない



「お名前は?私はミシア・ラッシモア」



まぁ、傲慢でもないわけで
とりあえず
この痛い沈黙をどうにかしたかった



「アブラクサス・マルフォイです」



油臭す!!
(ファンの皆様ごめんなさい)

アブラクサスは私が落とした本を拾い私に渡してくれた

紳士だねぇ

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