飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛


「ぃっーー」

「どうしたの?」

フェイタンが瓦礫の座れる場所に腰掛けたのでその隣に座ったが、昨日の後遺症で痛むお尻に思わず声が出てしまう。お尻を叩かれて痛いなど言えないのでシャルに大丈夫とだけ返した。

今日は、朝から街はずれの廃墟に来ていた。クロロから仕事の話があるらしく、私も参加しろと言われた。団員では無いがクロロが私を連れてきたのだし私にも用があるのだろう。廃墟に着くと随分と早いが元々この街に来ていたシャルとパクがいた。

「よぉ、待たせたか?」

声がして入り口を見るとウボーがいた。あの日以来会ってないので少し私は気まずく思っているとウボーは私の近くに歩いてきた。というか、皆んな一か所に集まっていたので来ただけなのだろうけど。

「あっ、リノンだったか?久しぶりだな」

「あっ、うん、お久しぶりウボーさん」

意外にもウボーは気さくに話しかけてくる。私はとりあえず形式的な挨拶をするとフェイタンはあまり気に入らないのか、私を引き寄せてあんなにボロボロにされた事忘れたかっと言ってきた。確かに敵にすると苦手なタイプだが、味方だと素直で裏表のないウボーは話しやすい。

「ウボーでいいぞ、さんとか変な感じするしな、にしても本当にお前ら仲悪いわけじゃないんだな」

そう言えばウボーとはあの日、フェイタンに首を切られて以来会っていなかったのでどうやらフェイタンが私の事を好いていることを信じれなかったのだろうか。

「当たり前ね」

私が言う前にそう言うフェイタンに少し嬉しくなってしまう。少し近づくとフェイタンは何やら凄く不機嫌そうな顔になり、私を引き寄せて足の間に座らせてくる。何時もならあまり外ではこんなことをしないがどうしたのだろうと思いながらも抵抗せずに受け入れる。

「二人ともあんまりイチャイチャしないでくれる?」

シャルは私達をチラッと見て行った後入り口を見た。シャルだけじゃなくて全員の視線が入り口を向く。誰かの気配がするけど知らない人が来たのかなっと思いフェイタンを見ると不機嫌さはマックスだ。

「やぁ☆そんなに見ないでくれよ」

入り口からヒョコッと現れたのは、水色の髪をした星と涙マークを頬に描いた男だった。クククッと笑った男は何を考えているのかわからない。そして私達の方へ歩いてくる。攻撃を仕掛けないことから恐らくは知り合いなのだろうか。

「珍しいねぇ◇フェイタンの彼女かい?」

男はそう言いながら近くで私をジロジロと上から下まで見てくる。あまりにジロジロ見てくるのでなんだか、気持ち悪いっと思わずフェイタンに抱きついた。

「そうね、悪いか?気持ち悪いよ、あち行くね」

フェイタンは私の気持ちを代弁するかの様にそう言うと男は残念と言って少し遠い場所に座った。

「リノン、ヒソカには気おつけた方がいいわ」

「そうだよ、1人で絶対会っちゃダメだからね」

っとパクとシャルから言われるとかかなりヤバイ奴なんだなっと私はヒソカを危険人物と認定した。フェイタンは先程よりか少し機嫌がマシになった様な気がする。

「他にも来るの?」

「今回はほぼ全員揃うらしいからな」

この団員は全員でクロロ合わせて13人いるらしい、私が知っているのは全員で7人ほぼ大半は知らない人という事になる。

「多分後は団長と一緒に来ると思うよ」

先に調べに行ってたみたいだからっとシャルが言った。恐らく、あの手帳絡みなのだろうと思う。にしても団員でもない私がここに居ても良いのだろうかと疑問を感じるが、クロロに連れられてきたのだから文句は言われないだろうけど、居心地はあまり良くない。


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