飽き反芻

飽き反芻_痛みと愛と呪縛 | ナノ
痛みと愛と呪縛



「あれ?団長は?」

翌日私達はあの後仕方なく何もせずにクロロと話をして、今日200階に到達したのでパクとシャルとホテルで合流した。クロロはまた気になることがあるっと一人で何処かに行ってしまった。その事を伝えると二人は仕方ない何時もの事だしっと諦めたかの様に言って、私達に伝えたい事があると言ってきた。

「フェイタンが先に出た後、団長に言われた。本を一番最初に売った人の事を調べたんだけど」

「リュシアン・ドーデって男だったわ」

何処かで聞いた事ある名前だが思い出せない。その本を最初に売った男、私の世界にあった本を持っていたっという事はその男が私の世界から来た可能性はかなり高い。

「その男なんだけど死んだって情報とこの近くで生きてるって情報とあってどっちが本当かわからないんだよね」

「どういう事ね」

フェイタンの問いにシャルは普通は生きてるって情報がガセなんだろうけどっと付け加えて言った。確かにそう思うけどシャルが私の方をチラッと見た事によって気づいた。私の様な能力ならば死んだと思わせる事は可能だ。

「で、どうするの?その人を探すの?」

「えぇ、ただその前にリノン、貴方私達に何か隠してない?」

私が質問したのにパクはそう言って私に聞きながら肩に触れてくる。何のことだかさっぱりわからないが、何か疑われている事がわかった。その証拠にきっとパクは私の記憶を見ているのだろう。前記憶を読まれた時の様に質問して触れてくるのだ。
仲良くなったと思っていた相手に疑われるのはあまり心地の良いものじゃない。

「ごめんなさい」

「ううん、仕方ないもん、知り合ってそんなに経ってるわけじゃないし」

パクは記憶を見て納得したのか、私に謝罪してきた。少し自分で言っていて悲しいが、それ以外の言葉が見つからなかった。もっと仲良くなれば信頼してくれる様になれるかも知れないっと期待を残したかったのもある。

「リノンを信用してないわけじゃないわ」

「偽物が現れたんだよ」

どうゆう事だろう。偽物?私の?っと疑問に思った。この世界に私の知り合いはフェイタンの仲間くらいで他に知り合いはいない。何なら出会った人間は死んでいるし、っと思いながら昨日会った私の名前を呼んだ人の事を思い出した。

「昨日リノンの名前をしてる奴逃したね」

「んー、でも俺たちが出くわしたの昨日の晩でしかも飛行場でだよ」

そうなると同一人物というのは考えにくいかっと思ったが、彼は確か消えたり現れたりする能力を使っていたのでそれならありえるかなっと思っていると

「空間を移動する能力だたね。ありえない事はないよ」

「でも、流石にあの距離を移動できて、他人に化けれてリノンと同じ能力を使えるってないと思うんだけどな」

シャルのその言葉に私とフェイタンは驚いた。私と同じ能力を使える?という事は血を操って相手を絶状態にする事が出来たという事だろうか。フェイタンの方を見るとフェイタンは目を細めて何か考えている。

「シャルとパクは、リノンの能力を何処までしてるね」

記憶を読んだことのあるパクなら殆ど知っているだろうから間違えはないと思うんだけどなっと思いながらもパク能力にも何か欠点があるのだろうかっと私は二人の答えを待った。

「血を操る能力じゃないの?」

「そう言えば、ウボーが言ってたわ一発食らったらその部分だけ絶状態になったって言っていたわ」

シャルの答えにパクは気づいたのかそう言った。という事は、私の偽物は全てコピー出来ていたという事ではなさそうだ。という事とパクの能力は対象者の思考に多少なりとも左右されるという事がわかった。

「んー、だとしてもだよ、手負いだったんだよね、というかどんな奴だったの?」

「青い髪の顔半分に火傷の跡があったよ」

「だとしたらやっぱり違うね、銀髪の男だったし」

と言われた瞬間私は青い髪とよく似た男を思い出した。この天空競技場の一階で出会った男だ。

「その人天空競技場にいたかも、13時からならシャル達と会うのは可能?」

「それなら余裕だと思う、此処からだと8時間だから俺たちが会った0時には着いてるだろうし」


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