小説 | ナノ




あぁ、まただ。

先生と荻さん、
二人と僕を隔てる分厚い壁。
実在はしないけど存在は大きな壁。

僕は二人を見ているだけ、


『俺、荻とやり直すことにした。』


よかったですね、と上辺で口にした。

涙を堪えながら笑顔を作った。

震える肩を思い切り掴んだ。



どうしてかみさま
どうしてぼくはしあわせになれないのですか?

こんなにかれをおもっているのにどうしておもいはとどかないのですか

こんなせかいみたくなかった
ぼくをひとりにするせかいなら

イッソ消エテシマエバイイ





ぼくが、きえれば











愛さない愛せない愛したい

(彼には恋人が居るから)
(僕が傷付いてしまうから)
(今でも彼を思っているから)

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