蛇足メモ | ナノ
 
ライカとクドリャフカの結末

アコが手元から離れて行った後のライカは少ししてからクドリャフカという娘に出会った。最初はドラゴンでもフェアリーでもない彼女に何の興味もなかったライカだが、彼女の探している親友が自分がかつて殺したドラゴンの娘だったと分かると、彼女と行動を共にするようになった。

でも今、二人はミアレシティにはいない。彼らは、色違い世界へと消えてしまった。

クドリャフカは恋をした。初めて出会った男に、その男が自分の大切な育ての親を殺した男だと知って居ながら彼女は彼に恋をした。もしかしたらそれはただの復讐心かも知れない。でもクドリャフカは育ての親以外に対して始めて抱いた特別な感情を、強い感情を憎しみだとは思わず、恋だと錯覚した。
生まれつき感情が乏しい彼女が、育ての親に教えて貰った感情の中から最も相応しいと判断したのが恋心だった。
クドリャフカはその恋心のままに彼を自分の手元に置くことを選んだ。魔女に懇願し彼から記憶を奪い、クドリャフカが命の恩人だという植え付けを行ってライカを色違い世界の住人にした。

今、クドリャフカとライカは色違い世界で平和に暮らしている。じわじわと彼の自由を奪いながら、彼の傍にいて彼の哀れな姿を眺めて満足することが恋なんだと錯覚したまま、クドリャフカはかつて育ての親と暮らした家で彼と穏やかに過ごしている。


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