蛇足メモ | ナノ
 
ガルデニア、メイプリィの実家事情

ガルデニアの実家では特に近親婚が当たり前になっていて彼女の母も実の兄二人との子作りが強制されていた。だがそれに上の兄は逆らい、弟と妹を捨てて逃げ出してしまう。
そして残された弟と妹は二人で相談した結果、結婚だけはするがやはりどうしても近親姦は出来ないので妹が余所から種を貰ってくる事に決めた。二人は本当は愛し合っていたがだからこそ踏み出せないものがあり、二人だけで計画を立てて何とか成功させる。そうして生まれたのがガルデニアであり、珍しい一人目で生まれた女子だった。
お陰でガルデニアは叔父を父として勘違いしながらだが他の家と比べると比較的穏やかな幼少期を過ごす。彼女にとって父も母も大切な存在であり、母が病気で亡くなり、父がそんな母を追って自殺するまでは穏やかに過ごしていた。
彼女が紫陽の家にやってきたのはもう母たちが亡くなった後であり、そこで初めて自分が当主になった先に待つ未来を知って異性との性的接触の全てがトラウマとなった。

メイプリィの生まれは特殊で、本家からだいぶ離れた分家の末の娘として生まれた。その家では本家では忌まわしい手段として禁じ手にされているメタモンとの交配が行われており、メイプリィは唯一生まれた女子として実の親から引き離され分家から本家へと金で売られている。本家では次期当主としてのみ扱われ、愛情など一切なく育てられた。
そうして紫陽の家にやってきた時に初めて紫陽から優しくされ、ガルデニアという同じ立場の姉妹のような相手を得られたことで彼女の中で何かが変わった。

二人は実家が何者かの手によって滅ぼされた事を既に知っている。その犯人が紫陽であることも知っているが、彼女たちに紫陽を恨む気はない。彼女たちにとって既に実家はただの牢獄のような場所でしかなく、彼女にカロス地方に行くことを誘われなくても旅の後に実家に戻る気はなかった。
紫陽にだけさせた事を悔いてはいるが、それよりも彼女に自分たちの所に戻ってきて欲しい気持ちの方が強い。


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