期末試験



「やっべーよ、全然勉強してねーや」


「飛段の場合、いつものことじゃん」



今日は期末試験で、今はテストの前の休み時間だ。



「彩ちゃんは勉強したのかよ?」


「見なさいよ!この付箋とノートの量を!!バッチリ勉強したよ!!」


「数学だけだろ」


「………はい…」



サソリに正直なことを言われてしまった…
実際、他の科目は一切やっていない。



「ガハハ!!彩ちゃん、流石だぜ!まぁ、オレは何にもやっていないけどな!」


「彩、なんで数学だけそんなに必死で勉強しているんだ?」


「よくぞ聞いてくれた!!イタチ君!」


「……聞きたくねぇーな……イタチのヤロー…KYな事を言いやがって…うん!」



私は色々と妄想を膨らませて語りだす。



「……えっと…数学で良い点を採って、マダラ先生に"頑張ったな…偉いぞ。褒美に先生と…"ってキャアアア!!」


「おい、落ち着け……」


「それでそれで、先生にあんなことやこんなことを……ウフフ…」


「もう分かったから…落ち着け…」


「イタチ、二度とそんな質問すんなよ、うん…」


「今日は数学ないけど、彩、他の勉強は大丈夫なの?」


「小南、大丈夫よ!多分なんとかなるからさ!」


「なんか、心配ね…」


「オレ、保健体育とか得意なんだけどなー」


「……飛段、サイテー」


「ノー勉のオレが85点も採れたんだぜ!まぁ、サソリなんかはそん時、100点採ってたけどな」


「フン…オレはその辺の知識は完璧だからな。」


「お前ら、サイテーだな…うん」


「デイダラちゃんは童貞だからその辺の知識はないのか!」


「うるせぇ!!もう一回言ってみろ!うん!!」



私と小南は呆れて自分の席につき、勉強していた。
まぁ、私は数学しか勉強しないけど!



すると、教室の扉が開きマダラ先生が急に入ってきた。



「えっ…!?今日はマダラ先生が監督の先生なんですか!?」



私はマダラ先生のもとに駆け寄り、質問をした。
すると、先生は少し機嫌が悪そうな顔をして言った。



「……ああ、そうだ。」


「ほんとですか!?私、嬉しいです!!先生、もし私が数学で高得点とったらデートしてくれますか!?」


「……前にも言ったが、オレはお前のようなガキには興味がない…」


「じゃあ、どんな女の人に興味があるんですか!?教えてください!!」


「……下らん事を考えてる暇があるなら勉強しろ」


「勉強したら、デートしてくれますか?」


「……しつこいぞ……オレはしつこい女が嫌いだ」


「しつこい女じゃなかったら好きになってくれますか?」


「……うるさい!さっさと席につけ!」


「はーい……」



私はマダラ先生に嫌われたくなかったから、大人しく席についた。


……ていうか、先生はどんな女の人に興味があるんだろ?
………前にトビが先生はピチピチな女の子に興味があるって言ってたけど、やっぱりあれは嘘なのかな…



そう考えていると、チャイムがなり、皆は一斉に席につく。



「では、今から家庭科のテストを始める。余計な物は鞄に入れろ」



私は先生を見つめながら、プリントが前から配られるのを待っていた。


……先生って本当にスタイルいいなぁ…180ぐらいはあるよね……


私は先生を見つめていると、いつの間にかプリントが配られテストが始まった。



……よくわかんないから、全部真ん中の記号にしとこ…


私はてきとうに問題を解き、最後の問題まで辿り着いた。


その問題は
――将来はどのような家庭を築いていきたいですか?
と書かれていた。


なんだこりゃと思いつつ、ふと前を見ると、腕を組みながら座っているマダラ先生と目があった。


………そうだ!



私はある発想を思いつき、その問題の解答欄を端から端までビッシリ書いた。




―――――




「彩、あの問題何て書いたの?」



テストが終わり、帰る準備をしている時に小南に話しかけられた。



「………フフフ…マダラ先生との夫婦生活を妄想しながら書いたよ!!」


「……本当なの?そんな事書いたの?」


「うん!!」



「オレは小南との夫婦生活を妄想して書いたぞ……」


すると、ペインが此方にやって来て得々と語りだした。



「ペイン……あなた……そんなくっだらない、ありもしない事を書いたの?……可哀想な人ね……」



小南はペインの首を絞めながら言った。



「………小南、やめろっ!!窒息するっ!!」



私はペインを哀れに思いながらも、解答が返ってくるのを楽しみにしていた。





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