数学の時間


「……フフフ…次は…マダラ先生の数学の時間ね!」


「それ、最新式の録音器具じゃねぇーか」



私が次の時間に向けて録音器具をセットしていると、隣の席のサソリが話しかけてきた。



「よく知ってるね。これ、ビックカ〇ラの店頭で売ってたの!これで、マダラ先生の美声がきちんと録音されるのかと思うと……たまんないわ…フフフ…」


「………。」



私がニヤニヤしているとサソリがかなりドン引きしたような顔をして、プラモデルをいじっていた。

すると、チャイムが鳴り皆は席につきだす。

私は扉を見つめ、マダラ先生が入ってくるのをドキドキしながら待つ。




そして扉が開き、マダラ先生が教室に入ってくる。


「……ハァ…マダラ先生…今日もステキ……」


「……そうか?」



サソリは少し呆れたような顔をして此方を見る。
数学委員が号令をかけ、皆一礼する。
私は先生への思いを込めながら一礼した。



「……では、教科書95ページから説明する…」



私は教科書を開き、板書をする。


………ハァ…今日も先生はリー〇ルシューズに………ロレッ〇スの時計なのね……ステキ…


私が見とれていると、マダラ先生と目が合う。
今までにない出来事で発狂しそうになるけど、我慢した。

マダラ先生は説明し終えると、



「では、ここの例題を3分で解け。」



と言った。

……えっ!?この問題を3分で解くの?……マダラ先生……鬼畜っ!


私は心の中でニヤニヤが止まらず、妄想を膨らませていると……前からマダラ先生がやって来たのが分かった。



……マダラ先生が近付いてくる…!……どうしよう…!!



胸のドキドキが止まらず、マダラ先生の足元を見つめていると……



私の席で立ち止まったのが分かった…


………なんだろう?………ああ、胸がドキドキする…!!




「……おい、そこ微分しなくてもいいのか?」



マダラ先生は私のノートに指を指す。


………私の目の前に…マダラ先生の指がァ!!



「……おい、聞いてるのか?」



……マダラ先生の指…すてき!…とても男らしい指をしてる……!!



「……おい、何をしている!?……手を離せ!」


私は思わずマダラ先生の手を握ってしまった。



「……あっ!すみません!!つい、うっかり握ってしまいました…」


「……何がうっかりだ…訳の分からんことをするな…」



そう言ってマダラ先生は私の席から離れてしまった…


………ああ、でもマダラ先生の手を握れるなんて素敵すぎるっ!!





……こうして私はニヤニヤと妄想が止まらず、数学の授業があっけなく幕を閉じた。




―――――




――数学後の休み時間にて―



「……お前はバカか。あんなことよく授業中にできんな」


「まったくだぜ、旦那。あんな奴の手なんてよく握れるな、うん!」


「……目の前に好きな人の手があったら握っちゃうでしょ!普通!」


「……彩、お前は飛段並の脳の持ち主だな」


「言えてるぜ、旦那…うん…」


「デイダラ…あんたにだけは言われたくない!」






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