04
「なんだよ急にー。するよ。するに決まってんじゃん」
……するんだ。
うわ……想像したくねー。
「じゃあ、それ以上は……?」
実は、俺が気になっていたのはそこだった。どうやってするものなのかは知っているが、実際ヤったという体験談は聞いたことがない。
「ヤるよ。もちろん。俺ら何年付き合ってると思ってんだよ」
「どうやって?」
「んなもんケツにぶっさすに決まってんじゃん」
「……やっぱそうなんだ、な」
痛くね? それ。
無理じゃね? それ!
「なんでそんなこと聞くんだ? まさか、男と付き合ってんの?」
「……まぁ、……そう」
「マジで!?」
郁巳と大将が声を揃えて大声を出した。
「……マジっす」
「いつから? いつから? どんな人? 年上?」
「まだ1週間も経ってねぇ。年下だよ」
「これ俺からのお祝いや! 飲めっ」
「うっす! ……ってコーラじゃねぇかよ!」
「飲酒運転はアカン」
まぁ、確かに。そうですよね。
そのあともサトシのことを根ほり葉ほり聞かれた。でも、俺が知ってるのはサトシって名前と、16歳で高校行ってないってことと、和食作んのが上手いってことだけだった。
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