どうも、真選組の山崎退です。
この間は凜ちゃんに抱きしめられてとてもドキドキしました。

充電…だって。

オイィィィ可愛すぎるだろうがァァァァァ


…こほん。

今日は待ちに待った休日。
張り込み任務も無事に終わって、今から久々に凜ちゃんと会います。
本当に久し振りに会うからなんだか緊張。
相変わらず凜ちゃんのファンからはブーイングを受けてるけど。
でもそんな事はどうでもいい

…凜ちゃんは元気だろうか。

電話する、と言いつつ結局あまり出来なかったし
ああああ俺の馬鹿、死ね、地味!

……いや。地味はやめよう。自分で言ってて悲しくなる。


なんて思ってる間にも遅刻しそうだったので待ち合わせ場所に急いだ


03


待ち合わせ場所に着くと凜ちゃんとばったり会った。凜ちゃんも丁度今来たばかりの様だ。
変なシンクロにお互い笑う


「10分の遅刻ですけどおあいこですね」
「そうみたいだね」
「会いたかったです」


そう言って頬を赤らめる久々に見る凜ちゃんは何も変わってなかった。

やっぱり美人だし、可愛いし、相変わらず頬がピンク色だし、見ていて飽きない花の様に凛としている


「電話出来なくてごめん」
「2回もくれたじゃないですか。私、十分でした」
「…ありがとう」


あーっ
やばいっ!
落ち着く、癒される!


立ち話もなんだから、と場所を移動する。
上手くエスコート出来てるかは分からないけど美味しい甘味処とか可愛い雑貨が売っている店とか綺麗な花が咲いている所とか

凜ちゃんが喜んでくれそうな場所へひっきりなしに連れて行った。
凜ちゃんは目を輝かせて喜んでくれるからとても嬉しくて。

それだけで、なんかもう、幸せで。

特に綺麗な花が沢山の所に連れて行った暁には愛しいくらいの笑顔を見せてくれた。
正しく至福だ


「ねぇ」


あまりにも嬉しそうにしていたのでしばらくそこにいる事にした。

凜ちゃんは飽きもせずに花達に囲まれている


「何ですか?」
「ずっと聞きたかったんだけど凜ちゃんは何であの花屋さんで働いてるの?」
「あぁ、スカウトされたんです」
「スカウト、?」
「店主さんに。人手が足りないからお願い、って」
「…へぇ」
「1回断ったんだけど…、可愛いからいける、つーか俺のタイプだから全然大丈夫、って…全然大丈夫じゃない事言われてたんですけど上手いこと丸め込まれて今に至ります」
「えぇぇぇぇ!?何それ、思いっきり危ないじゃん!」
「大丈夫ですよ、店主さんはかっこいいしきっと女の子には不自由してません」
「そういう問題じゃなくて!」
「きゃっ」


勢い余って凜ちゃんの腕を掴むとバランスを崩してその場に倒れ込んでしまった。

「……山崎さん?…、」


しかもあろうことか押し倒している様な体制

え…
何これ何これ何これ何これ何これ

ベタな少女漫画や小説じゃあるまいし
お花畑で押し倒してキス、なんて。
頭の中までお花畑には成り下がりたくない

「山崎さん…、…」


……あぁ、でも

好きな子を目の前にしたら、我慢なんて出来ない

少女漫画のヒーロー達はこうして理性を失っていくのだろうか

「あの…、私大丈夫です、心の準備は出来てます、」
「凜ちゃん」
「ん…」


ちゅ、っと軽いリップ音が耳をくすぶればゆっくりと起き上がる。
凜ちゃんの頬っぺは真っ赤だ


「…充電完了」
「わ、私も、です」
「この間からの充電、そろそろ切れそうだったんだ」
「…、だったら唇にしてくれてもよかったのに」
「こらこら、女の子は焦らさないと。焦らすのは女の子の特権でしょ?」
「何ですか、それ」



くすくす笑う凜ちゃんだけどさっき震えてたのを俺は見逃さなかった。

やっぱり昔の事とかあるからなんだろうか
こんなに可愛いんだ、男達が放っておくわけがない

…だからこその、辛い思い出
凜ちゃんに変なトラウマを植え付けた男達が腹立たしい。

でも大丈夫、俺は凜ちゃんが嫌がる事はしないし、いつか君がその恐怖心を取り除けるまでずっと待ってるよ。


「凜ちゃん凜ちゃん」


ふざけた様に名前を呼んで、振り向き様に、今度は頬っぺたにキスをする。

だから、いつかのその日まで、こんなガキみたいな悪戯くらいは許してほしいなぁ


「引っかかった」


…とか思った矢先凜ちゃんが今度は耳まで真っ赤にした、ちょっと調子に乗りすぎたかな、俺





20100605

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