▼ LOVERS'KISS
「おはよ、ねぼすけ」
目を開ければ蓮路が馬乗りになって上から見下ろしていた。
「おはよ、何時?」
「昼の2時」
そう言って、蓮路は拓海の上からどこうとした。
「蓮路さん」
ぐいっと腕を引っ張られ、蓮路は拓海の上に逆戻り。
「なんだよ」
「キスして? 蓮路さん」
しょうがない奴、そんな顔をして蓮路は拓海の唇にキスを落とす。
「もっと」
再び蓮路の唇が落ちてくる。
「これでいい?」
「ダメ。もっと」
三度(ミタビ)唇が寄せられる。
キス、キス、キス。
「拓海」
そして名前を呼ばれる。
角度を変えながらキス。
「拓海」
知らず知らず、蓮路を抱きしめていた。
「もっと、して?」
蓮路の吐息。
いつの間にか、キスをねだるのは蓮路になっていた。
「キスして、拓海」
「好きだよ、蓮路さん」
とびっきりのキスを拓海は蓮路に捧げた。
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