小説(短編) | ナノ
*秋の夜長の活用例(マルコ/男受主)








『あっ、あ・・・んんッ・・・あ、・・・!』




ファーストネームは俺の下で律動に合わせて淫らに喘ぎ、反り立ち同じく律動に合わせて揺れるそれを指先でしきりに上下に扱いた。透明な粘着性のある液体をだらしなく先端から溢れさせるファーストネームを眼下に、俺も必死になって腰を振る。こんなんじゃまるで発情期の動物みたいだな、と自嘲するも、実はそれが事実だったりするから恥ずかしくなる。発情期の動物は子孫繁栄のために交尾をするが、俺たちのセックスはそうじゃない。ただ快感を求めて、愛する奴と体を重ねるだけ。快感に従順な人間よりも動物の方がよっぽど利口に思える。




「ファーストネーム、・・・ナカに出すよい・・・」




掠れた声でそう言うと、艶のある声で返ってくる答えはあまりにもいやらしいというか、なんというか。おれのナカにマルコの濃い精液いっぱい入れて!快感に喘ぎながら途切れ途切れにそう言ったファーストネームに、俺の興奮は絶頂まで駆け上る。はち切れんばかりに勃起した俺のは、もう痛いくらいに敏感になっていて、その全身で感じる感覚はまるでファーストネームを全部感じているようで、俺は律動のスピードをあげた。




無我夢中で腰を打ち付けると、すぐにやってくる快感の高波。俺は最後に一番奥に届かせる気持ちで、腰をファーストネームに押し付けた。自分の中から熱いものが飛び出るのを感じて、思わずぐっと奥歯を噛み締める。ファーストネームも同じく達したようで、短い息を繰り返しながらまだゆるゆると吐精し終わったそれを触っている。白い腹の上にはとろりとした精液が飛び散っていた。俺はファーストネームの体に乗り上げると、首筋や頬、額から唇まで、汗ばんだ身体中にキスをした。
少し体を休めたら二人でシャワーでも行こうか。そう思いながらファーストネームの中からゆっくり自身を引き抜き、体を起こそうとすると、それは予想外に阻止された。




『マルコ・・・もう一回』




首に手を絡ませて甘えた声で2ラウンド目をねだるファーストネームに、俺は一瞬白目をむきそうになった。別にファーストネームとするのが嫌だとかいう気持ち的な問題ではない。かといって体力的な問題でもない。俺は白ひげ海賊団1番隊の隊長を張るだけ強さには自信があるし、ファーストネームよりは体力もあると断言できる。問題は、精力的なもの。別に不能なわけじゃないが、さすがにこの歳で2ラウンドはキツい。ファーストネームみたいに思春期で1日5回ぐらいイけるほど元気じゃないし、正直これで満足してる。証拠にファーストネームの中から抜き取った俺の息子はすっかりくたびれてしまっている。




「もう勃たねぇよい」




疲れきった顔でため息まじりに俺がそう言うと、ファーストネームは寝そべったまま目線だけをこちらによこし、俺の股の間でくたびれているそれを見た。それから俺の手を引いて自分の腹の上を跨がせると、萎えているそれを掴んで扱き始めた。イったばかりの自身はかなり敏感で、気持ちいいというよりくすぐったい。思わずファーストネームの手を掴んでやめさせると、俺はファーストネームの上から退いて近くのティッシュの箱を掴んだ。数枚のティッシュを抜き取ると、ファーストネームの腹に飛び散る精液を拭ってやる。小さく上下する体が可愛くて、柔らかい皮膚にキスをした。




『ナカに出したのマルコだろ、ちゃんと綺麗にしてよ』




片付けを始めた俺に唇を尖らせて文句を言ったファーストネームに、とんだわがまま姫だ、と再びため息が出る。俺はガシガシと頭をかくと、ファーストネームのナカに容赦なく指を二本突っ込んだ。急性な圧迫感に思わず息をつまらせたファーストネームに俺がしてやったりと口元に笑みを浮かべると、耳まで真っ赤にしたファーストネームは、ふざけんな!と一声吠えたが、すぐに大人しくなってしまった。
俺は仰向けのファーストネームの上に乗り上げて首に腕を回させると、そのまま体を起こさせた。その時、腹筋に力をいれたことにより腸内の精液が溢れ出たらしく、熱い息を吐き出したファーストネームは、快感に眉をひそめて俺の首に回す腕に力をこめた。




「ほら、もっと力入れろよい」




膝の上に軽い体を担ぎ上げて指で穴を左右に広げながら、白い腹を優しく撫でる。こうして優しくも若干Sっ気を含ませて責めると、ファーストネームは面白いほど従順になるのだ。今だって言われた通り、俺の胸板に額を押し付けながら下腹に力を入れている。そうするととろりと溢れ出てくる白濁した液体。その量に、俺もまだまだイケるな、なんてちょっぴり自信がついた。シーツが汚れるなんて心配は今さらなので、精液がシーツに落ちても別段気にしない。その下のマットレスが濡れなければいい。
そのまま掻き出すように、ナカに突っ込んだ指の関節を曲げてかき回す。もう甘い声をあげ始めたファーストネームは、本当に快感に弱い生き物だ。




さっきイったばかりなのにもうガチガチに勃起しているそれを強めに握り、先走りを絡めてゆるく擦る。逃げようとする腰を、ナカに突っ込んでいた指を抜いてそのまま濡れた手で支えると、自分の方へ引き寄せた。指の腹で先走りの溢れているそこをえぐるように強く擦ると熱い息を吐き出したファーストネームは、あまりにも強い刺激にとっさに俺の手を掴んだ。それから恥ずかしそうに上目で俺を見つめると、少しだけ背筋を伸ばしてそっと耳元に唇を寄せた。




『そこじゃなくて・・・さっきみたいにナカをかき混ぜて欲しい・・・』




こそっと耳打ちしたファーストネームは、その後は赤くなった顔を隠すためにぎゅっと俺の首に抱きついて、首筋に顔を埋めた。
ちょっとここで前言撤回させてほしい。さっき、俺はもう勃たないと言ったが、どうやらそれはただの思い込みだったらしい。可愛らしく照れながら自ら行為をねだるファーストネームを見て、俺の息子もすっかり元気を取り戻していた。まったくどいつもこいつも都合の良い野郎ばっかりだ。欲求にあまりにも従順な自分に苦笑いしながら、俺は再びファーストネームを押し倒した。
俺たちの夜は長い。









秋の夜長の活用例



(お前は最高の精力剤だよい)







fin





20111112


秋の夜長はそのためのものだと思ってる←
そして最近裏ばっかり書いてる←





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