俺たちは部活の練習が終わり部室内で着替えを済ませていた。この後どこに寄ってくだとか、宿題教えてだとか、いつもと変わらない雑談をしているとバタンッと扉が閉まる音が聞こえた。
と同時に幸村くんが不思議そうな顔で俺たちに尋ねた。
「誰か俺のバンダナ知らない??」
皆が目を点にして幸村くんに注目をする。しばらく沈黙が続いたけどその沈黙を破ったのは真田で、
「テニスコートに忘れてきたのではないか??」
とすぐに質問に答えた。幸村くんは今にでも壮大な舌打ちをかましてやろうと言わんばかりに怪訝な顔をして
「探したに決まってんじゃん、真田」
と即答した。これは迂闊に答えない方がいいと思い俺は顔を伏せた。と同時に、
「丸井、知らない??」
と突拍子に言われ肩がビクッと揺れる。こんなもん何言ってもアウトだろぃ…と背中に冷や汗をだらだらかきながら必死に微笑を浮かべて言い放った。
「知ってるぜ…ジャッカルが!!」
「俺かよ!?」
「ジャッカル知ってるの??」
これこそ正に神回避。どぅ??天才的??
ジャッカルが俺にどうしてくれんだ!!って目で必死に訴えかけてくるけどそんなの無視無視。
さっさと逃げようと…、いや、帰ってしまおうと思い着々と帰る用意を済ませる。
「なんだよ…。ジャッカルも知らないの」
「す…すまねぇ…」
ジャッカルが顔を青ざめながら謝っている。幸村くんは益々機嫌が悪くなる一方で、
「誰か、知らない??」
と辺りを見回しながら残りの奴等に訪ねる。それに答えたのは柳生と柳で、
「さぁ…。私は存じませんね」
「俺も知らないな」
と若干申し訳なさそうに答える。すると、柳が続けて言った。
「だが、」
「…だが??」
「心当たりならある」
ピクッと、幸村くんの眉が反応した。すると赤也が急に飛び出してきて、
「ややや柳先輩!!お俺、今日授業で分かんないとこあったんスけど…!!教えてくれませんか!!??」
「…」
部室内に沈黙が流れた。赤也だけが状況を把握できてないようで、自分より遥かに背の高い柳を見上げて話を逸らそうと必死におねだりをしている。
「…赤也」
「なななんスか!?」
「何か知っているだろう」
ピシャッと空気が固まった。赤也は自分で墓穴を掘ったなど全くと言っていい程気付いてない様子で、さっきと変わらず
「へ??ななななんのことッスか!?」
と目を泳がせながら全力で両手を振っている。
その後ろでこの上ない存在感を放っているのは、もちろん幸村くんで、ものすごい形相で赤也を睨んでいる。
これは、ヤバい。今日の幸村くんはいつも以上に頭にきている。
こんなこと、いつもの立海テニス部では日常茶飯事だ。俺だってよく悪戯して幸村くんに怒られる。けど、今日の幸村くんは元から腹の虫の居どころが悪かったらしく、いつも以上に黒いオーラを身に纏っている。
多分今日返ってきた数学の小テストが偶々悪かったんだろう。
「……赤也」
「はははははははいっ!?」
「…俺は今日少し腹が立っていてね。こんなガキみたいなことされたら今日は説教ぐらいじゃ済まないみたいなんだ。赤也がそれでいいなら別にいいんだけど、赤也の身のためにも早く俺の」
「ち、違うんスよ!!」
「…!?」
「だ、騙されたんスよ!!仁王先輩に…!!」
またも部室内に沈黙が流れた。次第に、幸村くんの口角が徐々に上がり始める。笑った幸村くんは、もう無敵だ。
赤也の口から『仁王』という単語が出た瞬間、急いで仁王を確認したけどいつの間にか仁王は帰ってたらしく、部室内に仁王の姿は見られなかった。
幸村くんは一人仁王のロッカーを見つめながらわなわな震えていて、とても話しかけれる状態じゃなかった。
どうしようもないと思った俺はとりあえず赤也に聞いた。
「おい、赤也。お前何を騙されたんだよぃ??」
「えっと…。今日の部活ん時にある袋渡されて『適当なとこに隠しといてほしい』って言われて、中身を聞いたら『ブン太の大切なもんじゃ』って言うからじゃあいっかって思って…」
「…」
「…??」
「…」
「…あっ!!」
よし幸村くん。
俺も仕返し付き合うぜぃ!!
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(結局俺のバンダナどこ)
(えっと…。じょ…女子…トイレに…)
(……………ニコッ)
(!!!!!!!!!!!!!!!!!)
彩嘉ちゃんからのリク「立海allでギャグ」でした!!
これはひどいwwww
今までで一番ひどい出来だと思います…。
だからきっともう一度書き直します。こんなのを捧げるなんてかえって悪い!!
でも立海はこういうのが日常茶飯事だと可愛いよね///
お粗末でした!!