小春生誕記念


※小春誕生日記念のはずなのに何故かユウジメインw本当申し訳ない。
ユウジ視点です。




部活で俺は慣れやんシングルスの練習をしていた。シングルスは、コートに一人しかおらんからいつもの倍以上の体力を使う。何故シングルスをしていないのかと言うと小春が生徒会でおらんから。俺は待っとる言うたんやけど、小春が超笑顔で「後から行くで、ちゃんとしとくんやで?ユウくん(はぁと」って言うもんやから俺は仕方なくこう部活に来て一生懸命練習をしている。小春マジ天使。
体力を使い切ってしまったため、肩で息をしながらテニスコート横のベンチにへなへなと座り込む。あかん、えらい。近くにあった飲みかけの水を頭からかぶる。バンダナに染み込んだ水がどんどん流れてきて、頭の方から徐々に体が冷えていく。十一月にはちょっと寒かったようで体がぶるっと震えた。息も整い始め、俺は一息つく。
ひょいと顔を上げ、目線を生徒会へと向けた。窓からは少しだけ小春の頭がチラチラと見えた。
まだ終わらへんのかな。会計やから、今頃計算しとるんやろな。はやく、小春に会いたい。
小春の方を見つめながら、そう考えた。俺は、ぼそっと一言。

「今日は小春の、誕生日…」

そう。今日は小春の誕生日。俺が大好きで大好きでしゃーない小春が、十五年前の今日生まれてきてくれた日。今日の帰り道におめでとう言うて、プレゼントは何がええか聞いて、小春の誕生日の次の休みん日に二人でお祝いする、これが俺と小春の毎年恒例、小春の誕生日の祝い方や。
やから、はやく小春に会いたい。俺はそう思い、立ち上がって再びテニスコートへ走っていった。












「ユウくん、お待たせ」

「おん!!小春、帰ろ!」

俺が部活を頑張ってたことを白石から聞いて小春は、ほなごほうび、って言いながら俺の頭をなでなでしてくれた。もうそっから俺のテンションは急上昇で、ずっと小春にべったりやった。部活頑張ってほんま良かったわ。

「あ。こ、こ、小春!」

「なぁに、ユウくん?」

「小春、誕生日おめでとう!!」

「あら。覚えててくれてたん?嬉しいわぁ。おおきに〜」

「ん、んでな!誕生日プレゼント…、何がええ!?」

「ふふ。毎年恒例やねぇ、これ。そない気ぃ使わんでもええのに〜」

「っ!ええんええん!俺があげたいやもん!!」

俺は焦って勢いよく首を横に振った。焦りすぎて顔真っ赤やろなぁ、俺。

「せやねぇ〜…」

小春は少し首を傾けて考えるようにして空を見上げた。ドキドキしながら俺は返事を待ち、ただ小春を見つめていた。「あ」と閃いたかのように小春は手を叩き俺の方を見る。

「ウエディングドレスがええわ、ユウくん!!」

「ウ…、ウエディングドレス…?」

「そっ!ユウくんがデザインしてくれた、うちだけのウエディングドレス。いくら時間が掛かってもええから、ユウくんの隣でそれを着れたら幸せやろな〜…」

「こ…小春ぅ!!」













「なぁに、ユウくん」

ハッと目を見開くと、いつもの優しい優しい笑顔で俺を覗き込む小春がおった。小春の後ろ側は、空が夕日によって真っ赤に染められとった。…あれ?俺、確か小春と二人で帰ってウエディングドレス…。あれ…?

「ユウくん疲れ果ててそのままベンチで寝てしもたみたいよ。練習しすぎたんやね〜。どない頑張ったん?」「小春…」

「遅れて、堪忍な?さっ!ユウくん、帰ろ?」

ごっつ可愛い笑顔で俺に笑いかける小春。あぁもうなんてかわええんや俺の小春。いつかの小春の誕生日、絶対小春だけのウエディングドレスえをプレゼントしたるからな。あれが夢やったんは正直ガッカリやけど、何年掛かったって絶対作ったるからな。あ。でもその前に言わなあかん言葉が一つあるわ。じゃあそれは今日の帰り道にお祝いと一緒に言わなあかんくなってまうな。

「俺と、結婚してください」




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HappyBirthday!!小春!!











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