TF短編 | ナノ

▽ ひんやり1
 
「はふ…暑い…」


ふう、とキラは壁にもたれて深呼吸した。
キラ含むサイバトロン部隊は、アンゴルモアカプセルを回収する為に宇宙を旅(?)している。
トレーニングルームでボクシングをしていたのだが、飽きてしまった。
ちなみに他の皆は自室で休息中だ。


「よっ、キラ。お疲れさん」


「あ、コラーダ。コラーダも休憩?」


ああ。と返事をして、ロボットモードのコラーダはキラの隣に腰を下ろした。
二人揃って、ふう…と排気する。だるい。


「ねえコラーダ」


「あ?」


「暑くない?」


「そうか?俺は別になんともないけどな」


涼しい顔をするコラーダを、キラは羨ましそうな目で見た。
彼は基本暑い所が好きだから、彼女が感じている熱さなんてどうってことないのだろう。


「いいなあ、コラーダは…変温動物だから…」


「お前は恒温動物だろ?寒い地形に有利じゃねえか」


俺は暑い地形に向いてるんだよ。と彼はストレッチしながら話した。
その様子を見ていたキラは、ある事が気になって彼に声をかけた。


「ねえ、コラーダ」


「あぁ?」


「コラーダの背中、触っていい?」


何を言い出すんだ。と言わんばかりに、コラーダは眉を寄せた。


「だってコラーダの背中、冷たくて気持ち良さそうなんだもん」


「…そうでもねえと思うけど…」


「だから、今から確かめるんじゃない」


コラーダの背中はツルツルしていて、なんだか冷たそうに見える。
冷たいのかという興味と、涼みたいという欲に負けてキラは彼に頼み込んだ。



「ね、コラーダ。触らせて?ね?」


「んだよ、気持ちわりぃ…」


ものすごく変な目で見られたが、キラはどうしても彼に触りたくて手をで合わせて頼んだ。


「ったく、分かったよ」


「やたっ!」


小さくガッツポーズをして、キラは背を向けているコラーダに近寄った。


「…な奴に触られる身にもなれ…」


ボソリとコラーダが何か言った。よく聞こえなかったのでキラが聞くと、「なんでもねえよ」とふて腐れた返事がきた。
少し納得がいかないが、キラは「ふうん」と言っておいて彼の背中に手を乗せた。


「あ、冷たい」


ヒンヤリと、心地好い冷たさが伝わってきた。キラはそのままコラーダの背中に身を預けた。
 

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