TF短編 | ナノ

▽ ダメージ計測不能1
 
ただひたすら沈黙が続いた。ここはNESTの飛行機の中。ついさきほどディセプティコンの残党を破壊したばかり。今はディエゴガルシアに帰還中だ。
沈黙の理由は、今日の戦闘の事。
オプティマスは沈んでいた。スパークがギリギリと痛む。





オートボットは今日も残党を倒すべく、剣や銃を手に闘った。
地球を、故郷サイバトロン星の二の舞にさせない為に。地球の人間や生き物の為に。
けれど、今日も多くを失った。




地球の為に闘ったオートボットの仲間。




共に汗を流し、時には笑い合った人間の仲間。とても勇敢な軍人だった。






そして、今日オートボットが闘った地に住んでいた小さな人達。
無関係の人達だった。
今日の闘いも合わせて、どれほどの命を失っただろう。





正直、考えたくもない。
しかし、数えきれないほどの命を失ったのは確か。




悲しみに暮れるオプティマスの聴覚センサーが、指揮官のレノックスの声をとらえた。







「ついた。降りる準備をしてくれ」
 


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