※少し注意



ベッドに横たわるその姿は美しい曲線を描いており、かけられた薄い毛布からは白い素肌が覗いている。僕はむくりと起き上がってその姿を眺めた。


──綺麗だよ。


小さな寝息をを立てて眠っている名前の目尻にキスを落とした。すると名前の目元がピクリと動いた。昔の童話の一つに呪いで眠り続けているお姫様に王子様がキスをするとお姫様は目覚めた、という童話がある。そんなのただのおとぎ話なんて思っていたけれど。


「起きたみたいだね」


ふふ、まるでそのおとぎ話見たいじゃないか。眠っていた名前はゆっくりと目を開けた。もう少し寝顔を眺めていたかったなあ、と思いながら僕は名前の乱れた髪の毛を整えながら頭を撫でた。


「ねぇ僕のこと見てよ」


名前は微睡んだ目で一点を見つめている。でも見つめているもののはく僕ではない。壁だ。


「いや…」
「……、」


名前に覆い被さりながら身体にかけてあった毛布を剥いだ。


「いや、だって?」


名前の身体には赤い痕が散っており、この痕を目にする度にじわりじわりと快感と共に支配感が込み上がってくる。この感じ、たまらなく気分が良い。最初は抵抗していたけど、快楽に負けて僕を求めるようになった。その筈なのに。


「まだ僕に抵抗する気かい」
「う……あああっ」


僕の言うことを聞かなければ力で支配すればいい。例えどんなことしようと逃がさない。君を触れるのも傷付けることが出来るのも僕だけ。


「悪い子にはお仕置きだ」
「ごめ…っ…なさ、い……」


僕から逃げることなんて絶対に出来ない。ぐったりと横たわる名前の身体にもう一つ情痕をつけた。


「君は僕のモノだよ」


わかってるよね、そう囁いて唇にキスをした。もっと僕を求めて。君の目には僕しか映らないようにしてあげるから。


でも君の目から涙が流れているのはどうして?僕はこんなにも君を愛しているのに──。




この目に映るのは、ただひとり
(もう君だけしか映らない)




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柚希ちゃん宅の二万打企画でリクエストさせてもらいました!SARUのちょっと歪んだ愛情がじわぁっと伝わってくるよ柚希ちゃんっ(//∇//)ありがとうございました!

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