特別な力を持つ者の集団、フェーダ。そしてその頂点に君臨する者、それが彼、サリュー・エヴァンだ。 「おはよう名前」 頂点、リーダー、主権者、さらには皇帝…と、そんな言葉を突きつけられるとどうしても自分より身分の高い者と謙遜してしまう者も多いだろう。現にあのガロだって彼には頭が上がらないわけだし。だけど私の場合は違う。 『サル……?』 まだ冴えない目をこすりながら上体を起こしてみるとサルはいつも通りの穏やかな笑顔を浮かべて私の方へと近付いてきた。それからぎゅっと私に抱きついてきたサルのせいで私は再びベッドに体を沈める事となる。 『…入るときはノックしてっていつも言ってるでしょ』 「どうせ名前寝てただろ?」 『……もう』 私に抱き付いてきたっきり上から退こうとしないサルに一度ため息をついてから私も目を閉じてみる。 サルはフェーダの皇帝。勿論尊敬だってしている。だけど私とサルはただの同士という関係ではないのだ。それ以上に深くて、それこそギリスとメイアのような関係。何となくだけど、サルが近くにいると落ち着いてしまうのだ。どうやらそれはサルも同じのようで。甘えるように私の首元に顔を埋めてくる。 『サル、仕事は?』 「んー…ある、いっぱい」 『じゃあこんな事してる場合じゃ……、んっ』 ザラリ。いきなり首筋に伝う舌特有の感触に反射的に体が跳ねた。今までゆっくりだった心臓もそのせいで急に動きが活発になる。 「ねぇ、朝からで申し訳ないんだけどさ、」 『ななっ、何……あ、ちょっと、』 その言葉通り私から体を離したサルは眉を垂らして私に謝罪の意を向けた。だけどそんな表情も一瞬だけで、その後は慣れた手付きで私から布団とズボンを剥ぎ取って足の間に自分の体を割り込ませてくる。 『サル、待っ、…や、っ』 抵抗してみるも力を発動させるまでもなくサルに組み敷かれてしまいどうする事も出来ない私はただサルを睨むだけ。朝からこんな事。それにサルだって皇帝としての仕事があるのに。 『や…やだ、って、ばぁ!』 「いっ、!?」 サルが自分のモノを取り出し始めたその一瞬の隙に私は思い切り頭突きをくらわせてやった。自分でこれだけ痛いのだから不意打ちでくらったサルはもっと痛いはず。 案の定悲痛の声を上げておでこを押さえているサルになんだか申し訳なくなるけど自業自得だ。だけどそれだけで終わらせないのがサルの子供らしい所。 「やってくれたね」 『やっ!?何して、』 そう言って笑顔を見せた後私を無理矢理四つん這いにさせてモノを太ももと太ももの間に擦りつけてきた。 『ひっ、う…ぁ』 それだけではない。私のパンツを膝までずり下ろして実際にしているかのように律動を始めるせいで、秘豆を掠めるソレに思わず声が漏れてしまう。 「これなら、いい…だろ?」 『…、ばか…あ、あぁっ…』 擦れ合う事で生じる厭らしい水音とサルの熱い吐息が耳を刺激して変な気分になってくる。そのうえサルの舌がまた背中を這おうものなら大袈裟なくらい体が跳ねて全身が強張ってしまう。そんな私を見てサルはひとつ、私の首筋にキスを落とす。 「……名前、」 それからぴったりと私に体をくっつけて前屈みになるサル。段々と速くなる律動に合わせてお互いの息も上がっていく。 「ん…───っ」 『ん、ぅっ』 そして一度大きく震えた後で生暖かいものが吐き出された。 どろりと太ももを伝ってシーツに染みを作っていくその液体を見てサルを睨めばサルはにっこりと笑顔を浮かべて得意気に一言。 「これで今日も頑張れるよ」 なんて。馬鹿じゃないの、私達の皇帝は。 Parce qu'il rve de' (彼が夢見ているようなので) (私も些細な幸せを見るとしよう) ----------------------- 氷雨霤様へ!サル君といったらシリアスかなぁとも思いましたが霤様のサル君を見ていたらいちゃいちゃが書きたくなりまして(笑)こんな文ですが相互記念として捧げさせていただきます!改めまして、これからよろしくお願いします(o^ω^o) ∵JUKE BOX << |