生年月日。星座。血液型。字画。動物。それと、そう。あとタロット。
ぺらりページをめくれば選択肢のやつもあった。これもいい。
また1ページ。ぺらり。

「何してるんだ?」

熱心に付箋をつけてるみたいだけれど。と言うのは向の席に腰掛けた青い人。
きっと今は夕日で僕の好きな不思議色に染まっているんだろう、それでも見ている暇なんてない。僕はとても忙しいんだ。

「勉強もそくらい積極的になれればいいのにな。」

「嫌味?」

「率直な感想。」

随分と失礼な感想だ。
前方で笑い声が聞こえた。けれど気にしない。
先ずは生年月日、は、駄目。前途多難だって。

「タクト、こっち向いて。」

前髪を弄られる。少しくすぐったい。
次は星座。も駄目。衝突多し。

「タクト、」

「血液型も…」

「タクト」

「字画、も動物も、」

「タクト。」

「なに…っんぅ」

顔をあげたら不意打ちのようなキスをされた。
ゆっくりと飴玉を転がすようなキス。
甘くて、熱くて、溶けそうなキス。
やっと放してくれたときは体に力が入らなくて、思わずぱたり、机に倒れ込む。
酸素が足りない。

「キスの相性は最高みたいだな。」

くすくす笑うから少し負けたような気がして悔しい。
どんな相性占いもあんまりの結果だと言うのに、スガタと一緒ならそんなのただの意味のないパーセンテージになるんだから。

「次は体の相性でも占うか?」

いいよ、もう十分わかったから。
だからもうこんなお遊びみたいな雑誌は必要ない。
やっぱり君と僕の相性は抜群だ。


愛情パラメータ


どんな占いにだって計れない。




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