「っていうドッキリでしたー!」
沈黙した空間を破ったのはそんなタクトの明るい声。
は?なんだ?…ドッキリ?
「いやいやー今日は嘘をついていい日≠チていったからさ、ちょっとこの人に協力してもらって」
「この人とは酷いな。俺だって暇じゃないんだ。」
「暇の塊が白々しい…」
「おい、聞こえてるぞ。」
呆然とする僕の前で繰り広げられるこれは一体なんだ。悪夢か?悪夢なのか?悪夢だといってくれ。
つまりこの一連の出来事は全て、全て全て全て、この馬鹿親子の仕業だということ。
「どうよ、スガタ!この僕の迫真の演技!自分でもなかなかいい線いったと思うんだよねぇー!将来はハリウッドか!なーんて………………あれ、スガタさん」
「ほう、そうか。そういうことか。いや、随分と熱のこもった演技だったよ。同じ演劇部員として鼻が高い」
「目が、目が笑ってない…よ?」
「お父様もさぞかし誇らしいでしょう。こんな立派に人を騙せる子供を持って。是非とも教育の仕方を教えていただきたい」
「ははは。…そう、まずは落ち着こうじゃないか」
あぁ、なんだか全てがどうでもよくなってきた。
どうしようもなくどうでもよくなってきた。
「僕からそんな貴方達にひとつ贈り物をさせて欲しいな。」
「い、いやいや…お、お構いなく…。ちょ、ちょっと何とかしてよ!!スガタの部下なんだろ!!」
「お前こそ友達なんだろう、それと俺は部下じゃ…」
ゆっくり右手を上げてみる。
さぁさてそろそろこんな茶番は終わりにしようか。
「この馬鹿親子ども!」
その夜空には大きな大きな光の柱が立ったという…
(察しと通りエイプリルなネタでした。続きません。
黒タクト君はいつかやりたかったのでこの機会に思いっきりやらせていただきましたー
まるで別人じゃないか…。まぁエイプリルフールという事で(←)流してください。ではお付き合いありがとうございました。)