「また明日」に呪われる
遺伝子レベルで崩壊する右手
名前を呼んで
泣けなくなった泣き顔も、全部
耳をすませば、ほら、世界の壊れる音がする。
セロテープで貼り付けた世界の話
小石を投げて空は崩壊しました
コントラストの狭間で圧死
ただ一人の少女は世界に葬られたのよ。
普通になりたかっただけ
「さようなら、世界。どうか救われないで」
そう悪夢を口にした彼女は、手首から上だけをひらひら振って軽やかに微笑んで見せた。
手を伸ばした先には、もう亡くなった未来が広がっていて、指先に触れるものは全てずくりと痛いのだ。
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