キンシップ



「あーすか!」
「きゃあっ」

目の前を歩いていた明日香に飛びついた。いつもの日課である。
明日香の丁度よく肉が付いている腰回りに手をやり、さわさわと撫でまわす。ちなみにこれも日課である。

「今日もいい腰回りしてるね…わたしとの丈夫な子供を産んでほしいな!」
「ちょっと祐菜…」
「貴様、天上院くんのこ、こ、腰回りをなななな撫でくりまわすな!!!」
「はよー 明日香、祐菜!今日も相変わらずだな」
「おはよう。そういうなら助けてほしいわ」
「おはよう十代!おほめの言葉ありがとう」
「無視か!」
「うるさいな万丈目くん。羨ましいなら羨ましいって言えよ!譲らないけど!」
「うらや…っ!? ふ、ふん!羨ましいなど…」
「祐菜おはよう!」

流れるような会話の中で祐菜は明日香に抱きつきながら万丈目に対抗する。…というより、万丈目が祐菜に対抗している。
十代も合流し、後ろから翔も付いてきていた。そこに突撃してくるヨハンが加わる。

「うわヨハン、朝からキスしないでよ、もう」
「挨拶だろ?ほら、俺にもしてよ」
「相変わらずのジャイアンっぷりで」
「貴様らは俺を無視して楽しいのか!」
「「「楽しい」」」
「き、っさまらああああ!!!」

ため息を漏らすのは明日香と翔。これだけはいつでも変わらなかった。



「祐菜、万丈目くんを挑発しないの。面倒になるでしょ」
「ええー」

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というのがヒロインの日課でありまして。
初出:12.11.03.
加筆修正:13.01.03.