命のクラス替え!



一年を修業し、春を迎えて無事に進級。…となると気になるのはクラス替え。一年共に過ごした仲間のうち、誰と同じクラスになれるか。
絶対同じクラスになれますように!と願って願って眠りについたのは昨日のことだ。

いつも通り兄たちと学校へ向かった。珍しく静香も城之内くんといたので一緒に登校。
遊戯の方のお兄ちゃんは城之内くん、杏子とは二年間同じクラスだった。獏良くんも同じだったかな。海馬くんとキサラさんもか。アテムの方のお兄ちゃんは一年の時にマリクくんとマリちゃん、バクラくんと一緒に隣のクラスだったらしいけど。今年はどうなるかなー。
藤原さん、丸藤さん、吹雪さんとは二年の時に隣のクラスになったらしく、一年は少し離れてたって聞いてた。
私も一年は静香とクラスが離れて泣く泣くだったけれど、明日香がいたからなんとか乗り越えられたんだ……可愛い子が近くにいると勉強がはかどるんだよね。今年は静香と明日香と同じクラスになれますように!ヨハンはうるさいから出来れば同じクラスは遠慮したい。
まあなんだかんだ一年のクラス(十代、明日香、翔、万丈目)のメンバーは好きだったから、今年も同じクラスになりたいな、っていうのは本当。

十代たちと校門で合流する。流石に大人数となってしまったので学年ごとに分かれ、クラス分けの紙が貼られている掲示板へと向かった。
貼りだしの紙の前は案の定人がいっぱいで、背の小さい翔くんは当たり前だけど見えずに背伸びしていた。比較的身長が低いメンバーなので並んで徐々に前に詰めることになった。
もうすぐ見えるという距離になり、私は胸の前で手を組んでいる。かたく目をつむって「お願いしますお願いします!」と小さく呟く私に、明日香と静香がクスッと笑う。
笑うごとじゃないの!これは今年一年のことがかかってるんだから!


「おい、もう見えるぞ祐菜」

万丈目の声にふと顔をあげてクラス分けの紙を見る。
クラスごとに名前が書かれている。武藤、武藤…と自分の名字のあるあたりを懸命に探す。自分の名前を見つけたらまずはそこのクラスから全員の名前をみていく。

「あ、川井あったー!」

上から順に見ていき、すぐに見つけたのは静香の名前。嬉しさのあまり笑顔を向ければ、静香も笑みを向けてくれていた。
その後にヨハンが私の首に腕をまわして勢いよくひっぱってきた。

「祐菜!祐菜!同じクラス!!」
「え、ええー」
「なんだよ、俺はすっごく嬉しいぜ!」

確認すればヨハンの名前も私の名前の下の方にあって。あとは真上に三沢くんの名前があったくらいかな。…ってことは、もしかして。

「クラス離れた!?」
「みてーだな」
「俺たち4人は一緒だ」
「祐菜さんだけ離れちゃいましたねー」


静香と同じクラスにはなれたけど、今度は他メンバーと離れちゃったのか。ヨハンがいたことがまだマシということだろうか。しかも隣じゃなく、一つ空いた隣のクラスだと言うからもどかしい。このもどかしい距離をどうにかしたい!
思わずその場に崩れ落ちたくなったが人が大勢いる場所なので踏ん張る。というより後ろにいた十代に支えられたという感じ。

「クラスは違うけど、選択授業のクラスが同じかもしれないわね」
「残念だけどそれしかないよ、祐菜」
「うん…うん…それだけが希望です」

足がふらふらしたのでそのまま十代に支えてもらうことに。どさくさにまぎれて明日香と腕を組んでみたら許可してくれたので十代と明日香に挟まれて、三年組とひとまず合流する。


(えっ お兄ちゃんたちほぼ同じクラス!?)
(ああ。マリク(表)と了、バクラ、藤原、丸藤は隣のクラスだ)

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一年の時は、静香と三沢、ヨハンが隣のクラスでした。
13.01.04.