あんさんぶるスターズ | ナノ

ライブのとのあと

ライブのあとの続き



ぐり、と腰を押し付けられた。感じる熱は私の奥に届いているようで内蔵が突き上げられる気持ち悪さまで感じる。
同級生の男の子に力で勝てるはずもなく、抵抗も無意味なうちに暴かれてしまった。





押し倒された後、手探りな状態で身体中をまさぐられ、嗅がれたりなんだりをしていると核心を突かれる。まだ十分に濡れていないソコに指を這わせられたが、突起をいじられてしまえば私の意地は崩壊した。だんだんと濡れ始めたソコに今度は舌が這い、じゅるりと暖かで柔らかな舌が刺激する。もうダメだった。軽く熱に犯されていたわたしはひとつひとつ、理性の糸をほどいてしまった。
意識が朦朧としているのか、影片くんはゆっくりベルトを外すと前を寛げて熱を持って膨張した陰茎を取り出した。上下にしごけばくちくちと音を立てる。私の下をさわっているときと同じような音で、粘着質な、耳を塞ぎたくなるような音。はあはあと荒い息を溢しながら、今度は私の脚を左右へ思いきり開いた。吃驚した私は反射的に閉じようとするけれど、影片くんは素早く身体を滑り込ませて阻止する。そうすれば私の濡れた場所と影片くんの大きくなったモノは密着していて。…あれ、なにか、忘れていない?なんて思った直後、痛みと共に圧迫感が私を襲う。

「ああっ、い、った…!っぐ、ぅ」
「あ…ごめんな、双葉ちゃんも初めてやね…」

俺も初めてやから、加減が分からんくて。そういう影片くんは顔をしかめた。狭くキツい私の中に挿入したがちょっと痛そうだ。息づかいがどんどん荒くなっていく。

「あ、でも…っ双葉ちゃんなか、めっちゃあっつ…っんぁ、俺、もぉ…!」

痛みで下半身に力が入ってしまってコントロールができない。その締め付けが刺激となったのか、影片くんはそれほど腰を動かさないままビクビクと身体を震えさせた。自分のなかにあたたかいものが注がれる感覚がする。あまりにも短い時間だっからすぐには気がつかなかったけれど、まさか影片くん、ゴムしてないんじゃ…ないの…?

「…う、そ……」

たぶんそうだ。さっき感じた違和感は、これだ。ゴムをしていない。避妊をせずに今、私は中で出されてしまった。同級生の、クラスメートの男の子に襲われて、中に。

「っは、はあ、…ちょお、まって…」
「か、影片く…」
「一回だしてしもたら、すっきりした……あんま動けんくて気持ちよくなかったやろ?」
「いや、違う、そういうことじゃ…」
「もう動けるで。…俺一人で気持ちよぉなってごめんなぁ」

どろり。繋がった部分から溢れ出る感覚。何が、なんて言わなくてもわかる。それをも巻き込んで潤滑剤がわりに影片くんは腰を動かし始めた。相変わらずキツいけど、たぶん動かしやすくなっている。


「あ、はっ、あぁ…っあ、」
「なあ双葉ちゃん、まだ痛い?」
「い、たい、痛いよ…」
「んっ あ、でも腰止まらへん…!」

影片くんの身体は決して分厚くはない。腕も足も細い部類だ。けれどもとの性別が男の子だからか、その細い腕から逃れることができない。本能的な力を発揮しているのだろうか。細い腕が掴む腰は固定されたまま、今では遠慮という言葉を知らないほどにがつがつと腰がぶつかる。
さっきまでのキツさが嘘かのように、影片くんは息を荒げていた。瞳の奥がぼんやりとしていて、熱に浮かされているようで、膣への出し入れに夢中になっている。
私の身体も痛みに少しずつ慣れてきたのか、今では内蔵が中から動かされる気持ち悪さの方が強く感じていた。慣れてきたというより、自己防衛、なのかもしれない。痛みの記憶を残すことをよしとせず、痛みという感覚を排除したかのような。

「はあ、はっ、ん…また、でる…っ」
「だ、だめぇ…や、ああっ」

影片くんは再び身体を震わせて、私のなかに射精した。また…あたたかいものが広がっていくのが何となくわかる。
何回か腰を動かして出しきったのか、大きく息を吐いて私に覆い被さるようにして倒れ混んだ。ぬぽ、と音を立てながら私の中から影片くんが出ていく。その後を追うように中に出されたものが溢れ出てお尻の方まで伝い落ちた。ああ、気持ち悪い。

ふいに合った視線。黄色と青色をした二つの目が私を捕らえる。熱を帯びたその瞳を逸らせぬまま、近づいた。ちゅ、と音はでなかったけど、乾いた唇同士が重なった。重なって、すぐに離れて、押し付けただけのキス。つたない動きで舌が私の唇を動いた。こじ開けるようにして唇を割り、歯茎をなぞれば逆らえない。薄く開けた口の中にゆっくりと侵入される。熱い息を交えながら、ゆっくりと慣れない動きで舌が絡み合う。
何が正解なのか分からない。影片くんにどう接したらよかったのか分からない。わたしはこの後、どうしたらいいのか、全くわからないのに。


「んは…はあ、っは、あ」

息苦しくなって影片くんの身体を押し返す。すると驚くほどあっけなく唇も身体も離れていった。二人して肩で息をして、ぼうっとする頭でお互いを視界にいれたまま、ただ呼吸をしている。酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出して。脳を動かして、処理をして、ちゃんと考えて。
必死に呼吸を繰り返して整えている私と、何を考えているかわからない影片くん。呼吸が落ち着いてきたところで自分達の格好が目に入る。中途半端にはだけた服が事を急いだことを物語っていて、訳がわからないまま進んでいる現状を自覚して顔が熱くなる。

「気持ちよおない?」
「わ、かんない…」

わかんない、わかんないよ。痛かったのに、気持ちいいのか、影片くんが何を考えているのか、私がどうしたいのか。何でこんな、ただ私は心配をして伝言を伝えに来ただけなのに。熱に浮かされて、影片くんに流されて。

「んー…あ、ココ、さっき気持ち良さそうやった」

力なく横たわっている私の、さっきまで出し入れされていた場所の少し上…敏感な突起に触れられる。電流が走ったように腰が揺れた。それでいて、もどかしいくらいに疼いてしまって、喘ぐ声が自然と口に出ていた。

「っああ!や、…っん、ああ、あ」
「あは、かわい」

恥ずかしい音が聞こえる。ぐちゅりと、恐らく私の中からでた液と出された精液が混じったものを擦り付けているのだろう。酷く大きく聞こえる気がした。ぬちゅ、ぷちゅ。粘着性の高いその音が耳に届いて更に腰が震える。
細い影片くんの指が左右に動いたり、こねくり回すようにして突起で遊ぶ。かと思えば二本の指で摘まんだりして。お願いだから弄ばないで。
喘ぎながら影片くんの腕を掴む。お願い、さわらないで、おかしくなっちゃう…。声に出すには恥ずかしくて、唇を噛み締めながら首を横に振った。けれど何を思ったのか、影片くんはゴクリと喉仏を動かす。瞳の奥にはさっきも見えた、熱に浮かされたような色がみえた。

「…も、一回」




冒頭へ戻り、また硬くなった影片くんが私に挿入された。初めのときより痛みはない。内蔵が中から圧迫される。言われ得ぬ感覚が襲い、喉の奥から時折声がでる。


「ぐ…やだ、触ったままっ…あ、変な感じ、っん」
「双葉ちゃんも気持ちよぉなってな」

あっけなく二度目の挿入を許し、このままでは三回目の中出しをされてしまう。私の身体も段々と熱に浮かされ順応し始めてしまっている。
一人で処理をする話なんて、もう彼は覚えていないだろう。だって必要ない。目の前に相手がいるのだから。

「びくびくしとる…んっ、気持ちええ、なあっ?」

突起を弄られながら出し入れされる。中と外、両方の刺激は強すぎて、これが気持ちいい、なのかとぼんやりとした頭で考えた。

「あ、っああ…あ、ん…!」
「あぅ…イきそ…?ほな俺、がんばらんと…っ」

影片くんの指の先が私の突起を引っ掻いた。今までにない刺激に、私の身体は甘く痺れる。じんわりと波紋が広がるように下腹部から腰、背中、足まで快感が駆け巡る。

「あああっ! あ…っあ、は…ァあ、 」
「っは、は、んぁ…双葉ちゃん、一緒にっ…ん、イこ…な?」
「あっ、ダメ、や、ッン…んう、やだぁ、へんなの…!」

浮遊感が怖くて、得たいの知れない何かに食いつくされそうで、必死に影片くんの腕を掴む。それがなんだか嬉しそうで彼は口角を上げて更に腰を打ち付けた。
出し入れする粘着質な音と、肌がぶつかる音と、私たちの声。もう止められなくて、どうしようもなくて、本当はだめなのに放棄できない。

「かげひらくんっ かげ、っひらく…ンンッ」
「んあぁ、双葉ちゃん、かわえぇ…めっちゃやわこくて、気持ちぃで…!」

私の腰を掴んでいる、彼の手に力がこもる。少しだけ腰の動きが早くなっただろうか。熱く火照った頭で考えるのはもう無理だ。
すがれるのは目の前の彼のみ。でも彼は助けてくれるわけではない。むしろこの先へ、手を引いていってくれるだろう。この先…この行為の行き着く場所と、絶頂へ。

「は、っああ、も、やぁ…ん、あ、っああああ!」
「んあ、は、…っぐ、…イッ、んあ…っ」


私の締め付けに、少し遅れて影片くんが身体を震わせた。本日三回目の中に出される感覚に目眩を覚える。私の身体もガクガクと震えて制御が利かない。中に埋まった熱い彼を敏感に感じながら、本能のままに搾り取る下腹部。敏感になったそこが少しの動きでも身体を震えさせた。
やがて抜け出た穴から溢れる白い液体は再び私の肌を伝う。あたたかなそれはいくつ私の中に残ったのだろう。ただ残りのそれがどうか何も成し得ませんようにと願いながら、わたしは静かに目を瞑った。

2020.02.23.
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