午後の授業が終わり、恋人である亮の部屋に訪れていた。デュエルをする日もあればTVを見て過ごしたり、本を読んだりと様々であるが、今日は特に何もせず、隣同士に座っているだけ。
ソファの前には紅茶がティーカップに2つ。最初に飲んだきり私は亮の肩に頭を預けて座っている。喋らず、ただ時折身体を近づけソファと制服の擦れる音のする世界。それを壊したのは意外にも亮の方で。

「なまえ」

名前を呼ばれ首筋に腕が回る。勢いよく引きつけられたと思えば、顔を固定されて口づけられていた。

「んっ…ぅ、…はあ」

ちゅる、と舌を吸われ離れる。突然で、しかも意外としつこいキスをしてくるものだから抵抗するにも力が入らない。押し返すこともできず亮が体重をかけ押し倒されるがまま。
ぱふん、ソファへ身体を委ねれば更に口づけられる。

そこから亮は止まらない。服の中に忍び込む大きな手は容赦なく肌を撫でる。制服を半分脱いだ状態でインナーを捲られ、外気に曝された肌は小さく震えた。胸の形を確かめるように柔く揉む。下着も慣れた手つきでホックを外されインナーと共に捲られる。


「…亮」
「都合が悪いのか」
「い、いやそうじゃないんだけど」


ソファはちょっと、やだなぁ。
私の言葉に一瞬目を丸くしたが、直ぐに服を正して身体を起こしてくれる。と思ったのが間違いだった。そのまま私を抱き上げて歩き出す亮。その後に下ろされたのは亮の香りがする彼のベッドだった。

「こっちがよかったんじゃないのか?」
「そう、なんだけど」

まさか抱き上げられるなんて思っても見なかったから驚いている。そもそも人一人抱き上げられる力があるのだと、この人も男なんだと改めて思い知らされた。亮もベッドに腰掛け、私の頬を撫でる。優しく触れる唇にされるがまま口づけられていた。

「…脱がせたい」
「ああ、そうしてくれ」
「ん」

半分脱がされてるも同然な私はそのまま亮の制服に手をかける。ベットに腰掛けて二人向き合って。
亮のインナーはぴちっとしていて筋肉を浮かせ目立たせている。結構いい身体しているんだよな、なんて考えていると亮が首筋を撫でてきた。

「考え事をしているところ悪いが」
「な、に」
「そろそろ俺のことだけ考えてくれ」


優しく押し倒されたあとは熱い舌を絡め合う。弾力のある舌で歯茎や口内を刺激されると身体が震えてしまう。
それは決して嫌なわけではなく、骨の髄から甘くしびれるような感覚に陥って震えてしまう。そう、こんなふうに胸を触られたり、腰や秘部を撫でられ愛されてるときに感じるような。

「ん、んっ…はあ、っ」
「なまえ…」

再び制服を乱され、今度は確実に脱がされる。露出された肌に唇を落とされる。亮の手は胸に置かれ感触を楽しむように触った。ここでは勿論、乳頭を弄るのも忘れずに。

「っ…あ、あ」


肌を撫でていた亮の唇は胸で止まる。口でも感触を楽しみながら、堅くなり始めた乳頭を吸い上げた。
ちゅる、吸う時にはわざと音を立てている…本人は意識していないんだろうけど。

「りょ、う、あんまりっ 吸わない、で」
「ん…」
「あと音立てるの、恥ずかしい」
「そうしないと、ここがちゃんと…」
「ひあっ!」


下着越しに秘部に触れられる。まさかそんな、いきなり触られるなんて思ってもいなかった私は大きな声を出してしまう。出てしまった声にこれ以上出ないよう手を当てて口を塞いだ。

「濡れているぞ」
「んんぐ…」
「口から手を外せ」


ふるふると顔を左右に振る。指で秘部を刺激されながらであるため、今口から手を外せば声が出てしまう。絶対嫌だ。

「…外さないか」
「んん(嫌)」
「外さないと…なまえの声が聞けないだろう」
「…ん、ん(い、や)」
「なまえ…ん、」


甘く低い痺れる声で、しかも耳元で、囁かれたら。従ってしまいたくなるのだが。

「なまえ」
「………」
「………」


なかなか手を外さない私に痺れを切らしたのか、亮はムスッとした表情で顔を近づけてくる。その視線を逸らしたら負け…なんて馬鹿なことを考えていると、亮がペロリと舌を出して手を舐めたではないか!

「なっ りょ、何っ」
「声をきかせてくれ」
「あ、」

隙をつかれて手を頭上に持ち上げられる。そのまま口で口を塞がれれば乱暴で優しく口を犯される。
ああ、もうどうして。空いている亮の片手は私の秘部で動いていて、下着の横から長い指が侵入する。ヒヤリ、冷たさを感じたのも一瞬。既に濡れた秘部に指が侵入すると熱さは亮の指へと移していく。


「っ…は、」
「ふっ……熱い」
「あう、…ん、あ、」
「どんどん解れていくな?」
「うあ、や、っン、ン」


亮の指でどんどん解されていく。熱く、潤し、この後挿入ってくるだろうものを期待するように。ぐちゅりと疼くそこは先ほどよりも確実に柔らかくなっている。

ナカを解しながら亮は主張している自身を私の足へ押しつける。硬くなったそれは露わにならずともわかる。亮の息遣いは荒くなり、はあはあと口から零れる。我慢ならなくなったのか、頭上で押さえていた私の腕を解放し、また秘部に侵入していた指も抜いた。
私の残りの服と下着を剥がし、亮はベルトを外し、下着ごと脱ぐ。足を開かれなぞるは秘部の割れ目。亮の形を感じながら熱いもの同士が触れ合った。


「んっ…ぅう…」
「挿入れるぞ…」
「っう、ん!」

ゆっくり、ゆっくりと侵入する。指とは比べものにならない。今まで何度もしている行為なのに、何度も侵入を許しているのにこんなにも慣れない。重くずっしりと迫るように、下腹部に圧力がかかった。

「ッあああ!、う、あ」
「…っふ、」
「ん、…んう」

はあ、と亮の大きなため息のような熱い息が肌にかかる。進まない腰に、挿入が終わったらしい。

「動いても…平気か?」
「うん、いいよ」

まるでありがとう、というように口づけて脚に手をかける。静かに動き出した腰に期待をした。これから貰うであろう優しい快楽に、期待をかけて。


「りょ、う…!」
「ああ、」

手を伸ばして亮に乞えば私の手を握ってくれる。大きな手でぎゅっと、指と指を絡ませて。

「あ、っああ、ンッ…!はあ、あ、」
「はあ、お前のなかは、疼きがとまらない、な」
「だって亮が、っはぁ、きもちよくして、くれる、ん、からぁ」
「ああ、勿論…ん、」


ぎゅう、一際強く握られた手。片方は外れて私の腰へ。
強く打ち付けられながら、腰に添えられた手の温もりを感じる。

ぐじゅぐじゅと水音が止まない。もうすぐ果ててしまうだろうか。ああでも、まだ繋がっていたい。そう思った私は亮の腰へと足を巻き付ける。
私の意志に気がついたのか、亮は目を覗き込み、そのまま口を塞いだ。塞がれたまま打ち付けられる腰。柔く絡む舌に意識をふわふわさせられながら、中で果てる亮を感じた。


「なまえ…」

私の名を呟いて、再び舌を絡めとる。繋がったままキスに溺れて…言葉にしない愛を全身で感じて。
ぐしゃり、亮の蒼い髪を抱き寄せた。



ブルーレースフラワー



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逆星さまへ。
DA在学中のカイザー甘裏のリクエストをいただきました。
ブルーレースフラワーの花言葉:優雅なたしなみ、慎み深い人、無言の愛
甘い要素が手を握るのくらいしかない!そしてタイトルに合わせて寡黙な感じを貫こうとしたら少しずつズレていってしまいました…ぐう。
それでは、リクエストありがとうございました!
13.12.23. 祐葵
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