「ん…っあ、ぅ」


我慢できない、と言わんばかりの勢いで床に押し倒され、そのまま制服をぐちゃぐちゃにして絡み合っている。半端にめくられた制服と汚れぬように脱がされた下着。密着する肌は互いを求めて熱を共有する。

「は、…ちゅ、ん」
「ぁ、ふ、…っ」
「なまえ、舌…、」
「んっ は、ぁ…っ」

零れる声も、吐きだされる息さえも吸収しようと口づける。くぐもった声は更に互いを刺激し、どんどんと熱に侵される。

…と、普段ならその空気に浸るところだが、今はそんな場合ではない。


「もう十代、だめだって!」
「んなこといってぎゅうぎゅうじゃん」
「だ、もー本当にっ 寮閉まっちゃうよ」
「泊っていけよ」


早めの夕飯をいただいて、部屋に押し込まれたかと思ったらこれだもん。制止する前にどうにかなってたわけだから逃げられるわけもなく。
そもそもレッド寮に泊まる気なんてなかったから用意も何もしてないし、泊ってけだなんて簡単に言うけど朝どうやっても怪しまれるのが嫌な私はとにかく女子寮に帰りたい。訴えて入るのだけれど、十代は離してくれないらしい。
私がぎゅうぎゅう締めつけて放してくれないとか言いわけしてるけど、私だって好きでこうしてるんじゃない。十代が色々してくるから結果的にこうなってるわけで不可抗力だ。

どうにか逃げようと十代を足でけったり、腕で押して離れようとしている。が、十代はそれすらも笑って受け入れている。抵抗されると燃えるのか、若干瞳に揺らぐ欲が強くなったのは気のせいだろうか。
声も手つきさえも何か“男”になった様な気さえする。そんなの私の惚れた弱みだと懸命に言い聞かせた。
仕方ない、可愛くて格好良くて、こうして時々男を感じさせるのが十代という人間なのだから。


「もう諦めろって」
「っやだ」
「俺放す気ねーもん」

会話もほどほどに、再び腰を揺らしだした。今度は私のイイトコを突くように、色々と探って楽しんでいる。
少しでも抵抗しようと声をかみしめているが、私のイイトコをうまい具合に知ってしまっている十代にそんな事は無駄。連続で与えられる快感に声が漏れ出てしまう。それならばと身体を離そうとするがやっぱり意味がないらしい。


「う、あっ だめだめ、や…っんんあ!」


かぷり、十代に耳たぶを甘く噛まれ、吐息が肌を撫でる。与えられるものに敏感に反応してしまうほどに甘く溶かされた神経。打ちつけられる腰に、快楽に、思考を手放した。

「あ、あっ! ひ、あぁ…」
「3回目」

私の絶頂がお気に召したのか、ニヤリと笑って腰の打ちつけを早くした。
イったばかりで敏感になっている私には大きな刺激となり思った以上に苦しい。息もうまくできず、声すら出せない。空の声を出しながら腰を揺らせば十代がくぐもった声を出す。

「っく、ぅ…やば」


声もうまく出せずに耐えていると、十代も腰を震わせてイった。ゆっくりと中から取り出す。私から見て横を向き、まだ硬さの残っているモノからゴムを剥ぎ取っている。私から少しでも見えないようにという判断は嬉しいのだが、もう何度も見ているそれは意味がない気がしないでもない。
すると十代は一瞬何か考えて手を止める。そのまま私に向き直り、ソレを今まで入れていた私の侵入口に宛がった。

「ちょ、なに、ゴムしてよ」
「やだ、生でしたい」
「馬鹿言わな…っひぅ!?」

用済みとなったゴムは縛ってゴミ箱へ。まだそそり勃っている十代のソレは何も纏うことはせずに私の中へと侵入してきた。
先ほどよりもしっかりと形と熱をリアルに感じる。締めつけという抵抗を超え、奥へ奥へと目指すのが感じられる。
子宮のその先に、貫かれるみたい。何か怖くなって十代の腕をぎゅっと握りしめた。


「なまえだってこっちのほうが、感じるっ くせに!」
「ん!ん、んっ」

中を刺激される度に息苦しくなる。しかしそれすらも快感に近く感じてしまうから、もう手遅れなんだと思う。
つい先ほど抵抗を示していた手は、今じゃすがるように十代の腕を掴んでいる。あまりに多く与えられる快楽が嬉しい半面、怖い。


「や、はあ…っ あつい、よぅ」
「お互いさま、だろっ」

ぱちゅ、ぐちゅ。
汗ばんだ肌と肌がぶつかり合う音。妙に耳について離れない。それどころか音のひとつ一つにさえ反応してしまうくらい、すべてが犯されてる。
水音も、吐息も、自分の声ですらその素材の一つだ。


「ふ、ぁ…っ」
「あ、ぅあ…!」


自分でも制御ができない身体に、十代を思い切り締めつけているのを感じる。絶頂したことによりそれは更にぎゅうっと十代を包み込む。
締めつけに耐えてはいたが、ついに十代は私の中で欲を放った。熱く流れ出るものはじわじわと私に熱を注いでいる。

肩で息をしている十代が覆い被さるようにして倒れてくる。まだ中におさまっているモノは硬さが残っていて。これ、いつまで続けるんだろうか。



「もうつかれたぁ…」
「イきっぱなし、だもんな」
「イかせてんのはどこの、誰」
「おれ」

はあはあと、肩で息をしながらの会話。十代だって結構疲れてるだろうにまだまだおさまらないのか硬さは保たれたままだ。ちょっと、抜いてほしいんだけど。

「も、っはあ、何回すれば気が済む、の?」

落ち着いてきたのか、身体の熱もすこしおさまったらしい。攻め立てられていた時よりも鼓動が落ち着いているし、汗も少し冷たく感じている。
これで終わりなら早めに露出を抑えないと風邪をひいてしまうかもしれない。私だけでなく、十代も同じことだ。だからほら、早くこれで終わりだって言って、私をそろそろ寮に帰して。


「まだ、限界までやる!」
「…十代の限界だと、ついていけないんだけど、さ」
「大丈夫だって、夜はこれからだぜ?」
「っ夜通しスるつもり!?」
「ああ、当たり前だろ」

何言ってんだよ、という表情で私を見る十代。お前が何言ってんだよ!って言い返したいけど、どうにも目の前の男の力に自分は敵わない。
イきっぱなしで体力はもう少ないし、上から被さられてうまく逃げられない私には十代に付き合う道しか残っていないらしい。

本当、これで解放されると思っていたんだけれど。


「あ、あっ 休ませてくれ、ても…!」
「勿体ねーだろ」
「んあ、っひ、ああ、あっ」


絶対勝てない。
十代にも、誘惑にも、欲にも。
だから無駄な抵抗も終わりにして、どうにか十代の体力を削っていくかを考えたいと思う。これも無駄に終わりそうな気がするけれど。

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すみませんすみませんこの曲凄い好きなんですけどこんなものにああああもうごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!
いけいけ!って感じの十代くんに攻められたい願望ですみませんでした。
13.03.03.


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