向かい合って座っている。十代は私をじっと見て、私はその視線に対抗するように。互いに正座で意地を張り合うようにして睨み合っていた。 私たちがこんななので翔くんなんかは部屋には入ってこない。痴話喧嘩には関わらないという感じだ。そりゃ痴話喧嘩は痴話喧嘩なんだけれど…。 「なまえ、おっぱ「嫌」なんでだよ!」 「やだ、痛い」 「おっぱい揉むだけ!」 「や、だ!」 「なーんでだよーっ」 「十代、絶対揉むだけじゃ足りなくて色々してくるし、何より今痛いからヤなの」 日にち的に生理前の兆候だろう。胸が張っていて敏感に反応してしまう時期なので、出来ればあまり人に触れて欲しくない。体調が悪いときと同様に胸だけでなく身体全体に関して。 十代は胸を触るのがお気に入りらしい。十代だけでなく男性が、だろうか…2人きりで隙あらば胸を触ってくる。しかし今の自分には触れて欲しくない。先述の通り生理前の現象があるから。 「なあなあ、いいじゃん」 「やだ」 「そんなこと言ってんと揉むだけじゃすまねぇからな!」 「だから揉むなっつってんでしょ!」 手を伸ばしてくる十代から避けるよう、胸に手を当ててガードする。身体も捻らせたら正面からはもう触れない。意地なのか十代は何度も手を伸ばして触ろうとしてくるので、私も触られないように避け続けていた。 「もう、私は普通にイチャイチャしたいだけなのに」 「だからイチャイチャすんだろ」 「キスとか、ぎゅーとかあるでしょ」 「おっぱい触りながらやるじゃん」 「だからおっぱいから離れ…っきゃあ!」 十代の手から逃げながら会話をしているとバランスを崩して身体が揺れた。その隙をついて十代は胸を鷲掴み、そのまま2人で床に倒れ込む。 「った…」 「柔らけぇ」 「何、触ってんの」 私に倒れ込んできた十代は脚の間に身体を入れ、とにかく私に密着している。ちょうど胸のあたりに十代の顔があり私は見下ろす形で倒れている。むにむにと胸を揉まれる。 嫌だって言ったのに。 「…っ」 「あ、…痛い、か?」 「いたい、から止めて」 「うー、やだ」 「私もヤなの」 私が痛む表情を見せたからか、少し胸を揉む力が弱くなる。まだ触るんだ、という意味で嫌だという十代の配慮だろうか。そんな配慮されても私は痛いからいやなんだけど。むすっと口を尖らせながら揉んでいる。 「あ、」 「、な、に」 「なまえ、たってるだろ」 「ひゃっ!」 そういった十代は本当に私の乳頭をぐりぐりと指の腹で押す。服の上から、下着の上からにも関わらずにそれに触れられて痛みを覚えた。 生理前にはよくあること。胸が張って乳頭が痛む。自分で触れるのすら痛くていやなのに、ましてや他人だなんて。 「スッゲーな。下着と、服の上からでも触ったらわかるくらい」 「いた、い…っ」 「痛い?じゃあ」 素早く私の制服の前を開けてインナーと下着を胸上に捲る。痛みを感じながら揺れて、外気にさらされた胸は十代の目の前に在る。 ちゅ、と口で吸われる。硬くたった乳頭は舌で濡らされ、痛みという刺激を私に加えた。 「指より舌なら痛くないだろ?」 「う、あ」 「こんなたってんの、初めてみた」 「やだ、十代…っ いたいよっ」 乳頭は舌で刺激されているが、どちらにしろ胸は手で掴まれているのだ。揉まれて形を変えながら。 れろれろと舌をちらつかせて乳頭を中心に刺激を受ける。乱暴ではない、いつも通りなのだが今はそれが痛い。 「ん、はあ…っふ、」 「…っ」 十代の口から漏れた息が胸に触れる。興奮しているのだろう、太ももにちょうど十代の硬いモノが当たっている。無意識か、意識的にか、十代は少し腰を浮かせて私に当たるようにし、存在を主張する。 体調が悪いって言っているのにそんな気分にはなれない。今だっていつもなら顔が火照るくらいに恥ずかしいのに、痛みで頭の中は冷静だ。どうしよう。十代を止める方法なんて知りはしない。手でしてやれば満足するだろうか。 と、今まで私の胸にばかり構っていた十代が顔を上げる。見上げられるのは新鮮だ、と思いながら未だに触れられて痛む胸に眉を顰める。 どうかしたのだろうか。 十代は私をじっと見ている。何を思ったかそんな十代に気を抜いた直後、唇が暖かいもので塞がれた。迫ってきた十代の顔にキスされたのだと気が付く。 「…まだ痛いか?」 「ずっと痛い」 「優しくするから、いつもよりずっと優しくするから」 なあ、ダメか? 私よりも下に顔があるため、必然的に上目遣いで訴える十代。その目に逆らえず、直ぐに「駄目だ」と言うことが出来ない。ああ、太ももに当たるモノが先程よりも硬くなっている気がする。 だから言ったじゃないか。十代は揉むだけじゃおさまらないと。 揉むだけじゃ足らなくて、結局こうなるのだ。こうして丸め込まれて抱かれるのだ。いつも、いつまでも修正できない。 ―――――――― 下品なの書こうとしたら下品を通り越しました。 01.25. |