夜、ベッドに入り就寝目前だった。 明日もまた吹雪の行動に振り回されるのだろうと思いながら、眠気に意識を委ねる。 どう対処しようか、吹雪の面倒ごとからいかに回避できるかが決め手だ。…などと考えていたとき。バン!と勢いよく扉が開かれ、静かな音で閉められる。 何事かと身体を起こせばみやが部屋に侵入してきていて。 「なまえ?」 「亮!」 「ど、どうしたんだいきなり」 「どうしたもこうしたも…」 大股でベッドに近づくなまえ。そのまま足をかけてベッドに乗り上げてきたのには流石に亮も驚き、なまえの腕を掴んだ。 「どうしたというんだ」 もう寮からは出られないはずだ。どうして出てきた、出てこられた、何故男子寮に入れた。 …出てくる疑問は止まらないが、何故自分の部屋に侵入してきたかが一番聞きたい。 「亮を夜這いしようと思って」 平然と言ってのけたなまえはブーツを脱いでベッドに侵入してくる。あまりの唐突すぎた行動に亮は動けず、なまえのベッド侵入を許してしまった。 「なまえ…っ!?」 「ね、一緒に寝よ」 首に回された腕により、寝転がったなまえに覆うような格好に引っ張られる。 下から唇を攻められ、もう知らないぞ、と舌を絡ませてやった。 ―――――――― 初出:12.12.07. |