「なまえーー!」 「うう…ん」 ばん!と勢いのよい音を立てて部屋に入ってきたのは朝食をとりに行っていたこの部屋の主である。 昨日から十代の部屋に泊まり込んでいた私は朝も辛くて起きれず、朝食をとりにいった十代の部屋で1人、かけ布団を被って丸くなっていた。 「おい、起きろよ」 「んー…やー…」 「起きろって!」 ばさっと音を立てて剥がされた布団。身体を丸くベッドに埋めている私が、十代の視界に捕らわれる。 「おはよ、なまえ」 「まだねるー」 「今日は皆で海で水遊びする約束だろ?」 「………途中参加」 「だめ」 「ううー」 「ほら、」 腕を引かれて持ち上げられ、温かいものに包まれる。ああ、十代が抱き締めてくれてる、十代の腕に抱かれてると感じる。 まだ眠く重い瞼に、ちゅ、と可愛らしい音を立てて唇をおとす十代。そのまま頬と唇にも続けて。 「おはよ!なまえ」 「ん…おはよう、十代」 こんな朝が、ずっとこのしあわせが、 続きますように。 ―――――――― ちなみに3期前半くらいまでの十代。 十代に朝、起こされたい。 初出:12.09.23. |