程無くして起きてきたカルナとダンバンと共に朝食をとった。
トーストとサラダと卵焼き。
定番の朝メニュー。
それを食べ終えると、私たちは居住区の広場へと向かった。
そこでシュルクらと合流するのだ。

今日はコロニー9の周辺に蔓延るモンスターを退治することとなっていた。
だがこの街の防衛隊員であるラインには任務があるので、六人でそれを行うこととなる。
そしてその六人を二つに分けることになっていた。
これは昨日のうちに話し合っておいた事だ。
私とフィオルンとシュルク。カルナとダンバンとリキ。
居住区でシュルク、リキと合流後、私たち三人は商業区へ戻って正面口から街の外に出た。

緑の大地を踏みしめる。
空は青い。
晴天だ。それでもまだ空気が温まっていない。
私は錫杖を、フィオルンは二本の剣を、シュルクはモナドを手にしている。
出現ポイントまで走った。当たり前のようにモンスターはいた。
大きな目をこちらに向けており、今にも襲ってきそうだった。

「いくよ!メリア、フィオルン!」

――戦いが始まった。


「怪我はないか?」
「うん、平気。シュルクは?」
「僕も大丈夫」

いつものように私が後ろからサポートし、二人がそれぞれの得物で切りかかり、時々シュルクがライトヒールを唱えて私やフィオルンを回復してくれた。
それほど苦戦はしなかった。
それは自分たちがそれだけ力をつけた、ということである。
励ましあいながら戦うことによって力は増し、絆は深まる。
次のモンスターはここからずっと西に行ったところに出るらしい。
私たちは少し休憩をしてから、また走り出した。
先を行くシュルクとフィオルン。その姿を見ながら走る私。
手は繋がれていなかった。けれどももっと違う何かが繋がっているように見えた。
私は恋ごころに別れを告げる。過去へと変わった想いに手を振って。
この手で、彼らを支えられたらいい。
この手で、彼らを守れたらいい。
そう願って私は大地を蹴った。


さようなら恋ごころ



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -