最近、雪男が俺のベッドに忍び込んでくる。 「…なんなのお前なんでまたいるの狭いんですけど」 「僕…兄さんと一緒じゃないと寝れない…っ」 「きもちわる」 「ねえどうしてそういうこというの兄さんひどいよ僕泣いちゃうよ」 「知るか」 ちょっとかなりわけがわからない。 なんか泣き真似し始めたし。殴りてえ。 「うぶっ」 あ、殴っちゃった。 そのせいで雪男がベッドから落ちた。…計画通り(白目)。 「ったいよ兄さん!」 「うるせえ寝ろ」 「床で!?」 「自分のベッドで!」 なんなんだよこいつまじで 俺の弟ってこんなキャラだっただろうか。いやそんなわけない。 ないと信じたい。 「うー…」 「…?」 雪男が床にぺたんと座り込み、唸りだした。いいから寝ろよ。 「なんだよ?」 どうでもいいけど寝ろよ。なんて言いつつちょっと気になる。というか心配になる。 「…兄さん」 雪男が任務の時くらい真剣な表情でこちらを見上げた。ちょっとたじろぐ。 俺が雪男を見下ろすとかすげえ久しぶりだなって頭の隅で思った。 「なんですか雪男サン」 「膝枕し「はいおやすみ」 俺の弟って、こんなに馬鹿だったっけ。 ← |