その日は朝から最悪だった。

まず目覚まし時計が壊れてていつもより起きるのが遅くなっちゃったし、携帯の充電し忘れて今にも瀕死しそうだし、コーヒー作ろうとして湯を手にぶっかけるしでああもう熱い!じゃなくて最悪!
しかも波江さん休みだし。
今日は厄日だ。

だからきっと、まだ何かが起こる気がしてたんだ。











平和島静雄が記憶喪失になった、と聞いたのはお昼のことだった。
チャーハン作ろうとして米炊いてないことに気付いてソファーに突っ伏していたら新羅から電話が来た。

「静雄が記憶喪失になった。」

回復の見込みはない。だからもう、つっかかるのはやめてやれ、と。

まさか、あの化物のシズちゃんが回復出来ないものがあるなんて。
冗談も程々にしてよ、新羅。

俺はそう笑い飛ばして電話を切った。

大体にしてあのシズちゃんが大嫌いな俺のことを忘れるなんてあるの?他のことを忘れてもそれはないんじゃないの。

まあ、とりあえず池袋行ってみようかな。
きっとすぐ俺を見つけて殴りかかってくるに違いないけど。



ねえ、シズちゃん。俺のこと忘れてなんかないよね。












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