「夢を見た」


と、彼は涙を流しながら言った。

猫に似た黄金色の瞳から流れる涙が頬を濡らしていく様は場違いにも美しいと思った。そして愛しい、とも。


「どんな、夢だった?」


だが当の本人は泣いてる自覚なんて無いらしく、ただただ無表情だった。


「わからない。でも、」



夕陽が、綺麗だった。



「…そっか」


抱き締めると彼は直ぐに俺の背中へと手を回した。



(なあ音無、)


(なんでお前は居ないんだろうな。)












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音無は未だにあの世界に留まっていて、記憶は無いけど時々夢に見て泣いてしまう直井を慰める日向。
リクで転生後の日直とのことだったので書いてみたんですけど…
これ日→直→音じゃね?あれ?
しかも誰も報われてないよ!
ほんとすんません…


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