「お前らがなんで一緒やねん!」
「日頃の行いのせいちゃう?」
「そやな」
「中学の頃の俺知らんやろ!」
「治から聞いとる」
クラス分けの表を確認して、私と治は自分の教室へ向かおうとすると、1人だけ違うクラスになった侑が、あーだ、こーだ、煩い。
「侑はそんな人見知りせんやん。いいから自分のクラスに行きや」
私が宥めるも侑はなかなか行こうとせん。
「休み時間は会えるやろ」
「治!天才やな!俺戻るわ!」
治の言葉で納得した侑は隣の教室へ戻っていった。
「アホやな侑」
「アホやで」
でも知っている人がおって、ほんまよかった。
「千聖、ここでもバレーするんか?」
「ん?せんよ」
「なら、バレー部のマネせんか?」
「女バレ?」
「男バレやろ」
私が男子バレー部のマネージャー?
考えただけでも背筋が強ばるのがわかった。
「ちょっと考えさせてや」
私は、自分の席についてマネの件を考える。バレーを見るのはいいけど、マネしてたらきっと自分もやりたくなるに決まってる。
今日はオリエンテーションだけだったので、すぐ帰宅OKとなった。
「千聖、帰るんか?」
「当たり前やん。治はバレー部?」
「おん」
顔にはあんま出さんけど、治もバレー好きやもんな。
「治!千聖!部活行くぞ!」
「なんで私もやねん」
勝手に教室入ってきて、私と治の手を引っ張って歩き出す。なんで治も手掴まれとんねん。あ、嫌がって離した。おもしろ、じゃないねん、侑速いねん!!!!
「ちょっ!侑待ってや!」
「待ったらお前逃げるやろ」
に、逃げるけど、そうじゃない!!他の生徒も見てて嫌やし、何より歩幅違いすぎてコケそう。
「治!」
侑に手を引かれて必死について行っている私を横目に見ていた、片割れに助けを求める。
「侑...千聖コケそうやで」
「...おん、すまん」
気づいてくれた侑は急に立ち止まるもんだから私は予想していない事態に侑の背中にぶつかった。
「なんやお前足短いねんな」
「身長差考えろや」
約25cm?30cmぐらい身長差あれば追いつくわけないやろ、アホか。
「私、マネージャーやらんよ」
「「はぁ!?」」
体育館近くまで来た双子に言うと、同じタイミングで振り返って睨みを効かせながらこっちを見てくる。
「マネージャーしてたら私もバレーしたくなる!せやから無理」
「俺の自主練に付き合ったらええねん!」
「なんでや!」
治は何も言わんけど、侑ときっとおなじことを考えている目をしとる。
中学3年間、ずっと一緒におらんかったのに、なんでわかるんやろ。自分が嫌になる。
「千聖!」
「また一緒にバレーしよや!」
「.....」
私が1人で悩んでいたことなんてこの2人をは知らないかもしれない。けど、2人がまた一緒にバレーしてくれてもいいと言うなら、私は決意した。
「仕方ないからやったるわ!」
幼馴染みと部活
(お前、中学バレーしとったんか?)(リベロやで千聖)(ほんまか)