なんやこの沈黙···
あのアホでバレー馬鹿な侑とは到底思えん雰囲気を醸し出して···私もいつもの調子で何も言えん。
というか私、そんなに分かりやすかったやろうか?確かにドリンク作ったあととかは顔が引き攣らないように鏡みて作り笑いの練習してから体育館戻っていたはずなのに···
「で、どうなん?」
「侑には関係あらんへん」
「···関係あんねん」
「···え」
なんで侑に関係あるの?
私とこの気持ち悪いラブレター送ってきた奴だけの問題やろ?いくらバレー部のマネージャーで侑にとってはただの幼馴染みやん。
相変わらずこいつがわからん。
「なんで侑に関係あんねん」
「おま···ここまでしてわからんのか!」
「は??」
なにがわからんって??
心配してくれてるのは有難いけど、変なやつで侑がバレーできんくなる怪我とか負われる方が迷惑なんやけど。
「千聖鈍感すぎやろ···」
「誰が鈍感やねん···」
「お前や!!」
どうしたっていうのだ、この人でなし···
何に対して鈍感なの?
このラブレターについて??
確かに気味悪いがなにもされてないし···。
ガサっ
「っ!」
言い合いしながら帰ってきて家の近くの公園の草むらから物音がし、そういうのに敏感になってる私は過剰に反応してしまった。
「っふふ」
「笑うなや!」
「そんなビビっとるやつが強がんなや」
強がってる訳では無い。強がってる訳では無いが、正直ほっとしているのは本音でで、それを悟られまいと、隠しているのはたしかである。
「なぁ、ラブレターのことなんで侑に関係あるん?」
これだけは聞いておきたかった。
「は?それやっぱ聞くんか!?」
「いや、聞くやろ」
「···それは」
突然歯切れが悪くなった侑に不信感を抱く。
まさか···
「侑、治にラブレターの数負けたからって私に嫌がらせか?タチ悪いで、ほんま」
「なんでそんなことでお前に嫌がらせで送るか!アホか!」
じゃあなんでなん
「はぁ···」
侑は後頭部をかきながら大きなため息を吐きながら私を見つめる。夕陽に照らされた侑の金髪が綺麗に輝いてるなか、バレーをしているときと同じような真剣な眼差しで目線を合わせられる。
ま、まって···
バレー以外でこんな顔するなんて聞いてない···。
今まで大人しかった心拍が侑にも聴こえるんじゃないかというぐらい騒ぎ出した。
「侑···」
「お前が心配だからに決まってるやん」
え····
その男の本心は