†押し入れ†
『はぁ…今日もごっつ疲れたなぁ…』
大会が近くなってるからやろか、最近は遅くまで練習が重なっていた。
いくら 四天宝寺衆言うても、疲れるもんは仕方ないっちゅー話や!
そう心の中で勝手に納得し、布団にダイブする。
すると 俺はいつの間にか寝てしまっていた。
††††
『……っ…ん………、?』
………ぁ……
俺、寝てたんや…………
ケータイを確認すると 20時。
『すっかりええ時間になってもうた…』
もう一度眠りにつこうと………
目を閉じかけた……
――――その時――――
なんか、よう判らん視線を
感じた――――――――――。
―――ゾクッ
『――――ぁ――』
そんとき、俺は気付いてもうた……
少シ開イタ押シ入レノ戸カラ
ノゾク男ノ目二
『わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!?????』
俺は飛び上がり 部屋を出ていこうと
した。
が
押し入れから 伸びたら手に
足を捕まれ 引きずりこまれる。
『ひぃっ――――ッ―あぁぁぁあ゛あッ』
無我夢中で 足を引っ張る。
やっと手を振り切ったときには 自慢の足なんて 役たたずで…………
震える足のまま、転びそうになりながら 警察に転がりこんだ。
†††††
その後 警官が来てはって判ったことなんやが…………
男が隠れとった 押し入れには、2週間分の衣服や 食品のゴミがあったんや。
事件後、俺は急いで引っ越した。
あの家が……押し入れが……あの男がどうなったかは、判らん。
ただ…
アノ時掴マレタ
足ノ痣が 消エナいッチゅー事だケガ事実ヤ…
end.......