君と僕とエトセトラ


((なっ!し、してませんっ!!))







→オリキャラ(生徒会)ばっかです。








『委員会の名簿、出来上がりました』
『部活名簿も出来ましたー』
『部費の割り当ても完了です』
『各部活動のスケジュール一覧も出来ました』
『よし!みんなご苦労だった!後は最終確認してから提出する。お疲れさん』

はーっ
会長の言葉に皆一気に力が抜けて、各々椅子に座り込んだ。
この怒濤の2週間…ホントあっと言う間でした。


『とりあえず、お前ら部活もあると思うが…』
『お疲れさま会しましょう!』

いそいそと棚からクッキー缶やチョコレートの箱を取り出す私に二年生達はぽかんとしている。
私も去年はこんな感じでぽかんとしてたっけなぁと笑みがこぼれた。


『か、会長…名前さん…このお菓子は一体…』
『先生方のお土産とか、ですね。生徒会はイベント毎に忙しいので先生方からの労いの品です』
『美味しそうですねー』
『他の生徒には内緒ですよ』

お菓子を出してから、ポットとマグカップとお茶や紅茶のティーバックを出す。
それぞれ好きな物を取ってお湯を注いでいく中、私は自分のを入れる前に会長に煎茶を入れて持って行った。

『お疲れさまでした』
『おー、お前もな』
『何とか乗り切りましたね』
『あぁ…去年も死ぬかと思ったけど今年は死んだな』
『…ですね!』

二人で笑いあってたら、お菓子を食べていた二年生の一人がぼそり、とつぶやいた。

『お二人は付き合ってるんですか?』

その言葉に私たちはぴしり、と固まる。


『あー!名前先輩の噂の彼氏って、やっぱり会長ですかー』
『や、やっぱり?』
『お二人共一年の頃から生徒会で一緒なんでしょ?』
『それは…まぁ、』
『仲いいですし』
『お似合いですよー』

副会長、会計、庶務、それぞれが頷きながら私たちカップル(仮)を絶賛していく。
いやいや何の冗談だ。
こんな人嫌だと目で訴えれば、会長は軽快に笑って私に問いかけた。


『はっはっは!だって、どうする?名字』
『冗談でも止めてください』
『ええー違うんですか?』
『私こんな人嫌です』
『おお…ハッキリ言うなよ。俺だって傷つくぞ』
『アンタ可愛い巨乳の彼女居るでしょーが』
『まあなー』
『えぇえ!』
『しかも年上の』
『まあな!』
『えぇえー!』
『羨ましいか!そうか!』

あっはっはっと声を出して笑う会長。一仕事終えて安心しきってる。
アンタまだ確認業務が有るんだからねと後で釘を刺しておきましょう。

私も紅茶を入れてお菓子をぱくり。
あ、このクッキー美味しいです。
もぐもぐ。もう一つ貰いましょうか、と手を伸ばした所でじゃぁ名前先輩の彼氏さんって誰なんですか?と話が戻ってしまった。
いやはや、どう誤魔化したものですか…―、

『バレー部の眼鏡君だろ?背の高い』
『うぐっ』
『おっ!あたりー?』


ケラケラと笑う会長を、始末するなら業務を終えるまで待つか今ひと思いに殺ってしまうか考える。

『なんで…』
『帰りがけちゅーしてんの見た』
『なっ!し、してませんっ!!』
『なんだまだキスしてないのかー』
『はっ倒しますよコラ』

思わず言葉が悪くなって口を噤む。まぁこのくらいでビビるウチの二年生じゃないですけど。


『バレー部、の眼鏡ですか…?』
『三年生じゃないですよね?』
『もういいでしょう、私の話は!』
『気になります!』
『気にしなくて良いですから!とりあえず、一息ついたんなら部活に行く!帰宅部は帰る!』

明日以降に、訂正が有るなら書類は戻ってくるんですからね?
飲み終えたマグカップを回収して流し台へ持って行きながら最後にそう伝えた。

ほら、ほらほら!解散です!











翌日放課後。
私は時間通りに体育館へと向かった。


『と、言うわけでとりあえず新学期初めの生徒会業務は無事に終了しました』
『そうか、お疲れさま名字』
『澤村君、潔子始め、皆さんには大変ご迷惑をおかけしました』

ぺこり。頭を下げると、菅原君がそんな他人行儀な…と笑った。


『そうだぞ、俺たち三年の付き合いじゃないか』
『そうそう』
『名前はもうちょっと私たちを頼って良いのよ?』
『た、頼りっぱなしで申し訳無いくらいですよ潔子ぉ…』

ぎゅうと抱きついたら頭をポンポンと撫でられた。
お姉さんみたいな潔子が、大好きです。

『(おお…清水が…)』
『(笑ってる…)』
『く、ぅう…』
『田中さん何泣いてるんですか…』
『ここが、楽園だった…!』


蛍がはぁ、と呆れたため息混じりの返事をする。
日向君はぴょんぴょん飛んで、じゃあ名字先輩も今日から毎日来るんですか!と嬉しそうに言ってくれるから、私は一年生に向けて頭を下げた。


『三年の名字名前です。改めて、一年生の皆さんよろしくお願いします』

四人は少し面食らったみたいな顔をしたけど、日向君と影山君は大きな声で、忠君は照れくさそうに、蛍ははあ、と一応…改めて挨拶をした。

私もようやくバレー部参戦です。





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ところで、と蛍はむすりとして眼鏡を押し上げて体育館入り口を見る。



『あれ何』
『?』
『あれ?』
『あっ』
『あっ!』


コソコソとこちらを覗く三つの影。
…生徒会の二年生達でした。





★☆★★
オリジナルキャラばかり出してすみませんでした。
会長と主ちゃん(書記)が三年、副会長、会計、庶務が二年生で、一年生はまだ入ってません。そんな設定です生徒会の仕組みなんて知りませんので適当です。流してくれたら有りがたいです(へこへこ



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